ボーイ・シンガー 成長はファンと一緒に ~ René Simard ルネ・シマール2008年09月29日 10時16分23秒

René Simard en concert (PGC-CD-9308)

René Simard en concert (PGC-CD-9308) 1974年9月 渋谷公会堂

 話には聴いていたルネくんのCDを入手。
LPで持っている音源ではあるけれど、なかなか手軽で便利です。

さてルネ君。当時、夢中になって聴きました。そのときの思いが、改めてCDの音からよみがえってきます。

 このCD(昔はLPでした)、ほとんどアイドルのノリで作られていて、曲と曲の合間のルネくんのおしゃべりも収録されていますし、「生」であることの緊迫感や会場の雰囲気も伝わってきたりして、コンサートに参加している気分に浸れます。

 子どもとはいえ、「バラを切らないで」などフランス語で歌われる曲は今聴いてもすべて、すっごく粋。「鳥」や「ラ・メール」「普通の子ども」は当時のルネくんの代表曲かもしれないけれど、日本でのコンサート故にタイガース(知ってる?)の「廃墟の鳩」が聴けるのも拾いものです。

 その際の単語を1つ間違えて覚えているのはご愛敬。
 そしてコンサートが進んでいって、当時、日本で大ヒットしていた「小さな生命」あたりから、コンサートで歌を聴いていた女の子たちのボルテージも更に更にかなり上がっていって、拍手と悲鳴の音量がどっこいどっこいになり、ラストの「ミドリ色の屋根」では前奏からして常に女の子たちの悲鳴や「ルネーッ」の叫び声付き。それが又、曲にバッチリ合っているのですワン。

 歌声に少女たちの悲鳴が似合うなんていうのは、やはり、ボーイ・ソプラノではなくて、アイドルなんでしょうねえ。私にとってのルネくんは、アイドルではなくて、当時、あくまでもボーイ・ソプラノだったのですが。

切れ味鋭いカミソリのようなソプラノ ~ SANTA CRUZ DE TENERIFE2008年09月29日 10時48分51秒

Santa Cruz de Tenerife (S-32.653)

"VOCES BLANCAS" de la Caja General de Ahorros de Santa Cruz de Tenerife (S-32.653)

 大袈裟に言えば、耳に痛い、切れ味鋭いカミソリのような声の揃ったソプラノの ff にのめり込んでしまいそうなCHOIR。
  pp になるとその分、技術的には弱く、幼い声が目立つけれど。どちらにしろ、声は揃っている。
 やはり特筆すべきはソプラノくんたちの ff 。ナイフ・キラキラのえぐるようなソプラノが癖になりそうだ。

 曲に入るWORDS(セリフ)も雰囲気がある。いかにもスペイン! の、ギター伴奏も決まっているし、とにかく、FFの声そのものが、決まっている。 

 ソロを起用した曲2曲。
 B面は叫ぶソプラノくんをメインに持ってきていてこれはこれで良かったが、私はA面の叫ばないソプラノアルトくんに惹かれた。 

 上手というのとは違うかもしれないけれど、ヘタでは決してないし、完成直前的に実は完成しているこのCHOIRの世界は実に魅力的。

 アルバムカバーの団員たちの後ろの彫刻も惚れ惚れするほどカッコ良い。
 画面構成的にもGood!!