リベラ・ワールドの新作2010年05月04日 10時34分39秒



リベラ|ピース(TOCP-70834)

 なんつ~か、生後1~2ヶ月の仔猫ちゃん的にあどけない団員くんたちをカバーにしたのはマル。こういう写真、敵を作らないんですよね、たぶん。で、始まってしまえばリベラ・ワールド。「アヴェ・ヴィルゴ」みたいな曲をこんなふうに歌ってくれるところって、そうはないし。タイトルのpeaceは世の平和と同時に聴いている私の「心の平和」だな。「誠実」もすごく良い。リベラだからこその演奏。永遠のソリストのマイケル・ホーンキャッスルくんみたいなスターはいませんが(なんつったって、ボーナス・トラックの「彼方の光」は今回もマイケルくん、だものね)、演奏も一定の水準は保ち、普通の合唱団以上にプロの仕事をしていると思う。
 今回のCD、いつもよりは、声が自然にとらえられているような気がする。
ただし、詩の心が入っている「歌」ではなくて、声を楽器として音で演奏している感じだ。だから楽器のように心地良いのだけれど、伝わり方は歌心とは違うような気がした。
いきなりだけれど、リベラのスタッフで、ボーイズ・エア・クワイアの演奏を聴いてみたかったなあ。リベラは企画&スタッフの勝利的な要素の強いグループだと今回もまた再確認させられる。だけど、そろそろ、リベラ的ではないリベラを聴いてみたいような気がする。

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なんということもなく、ご無沙汰しておりました。ぐーたらサラリーマンも仕事をしていましたので・・・というよりも、何を聴いたら良いのかわからなくて。
おすすめはありませんか?
来日したリベラも来日中のWSKも縁が無く・・・GWは引きこもり。あ、家族の手前、往復270km運転して昼ごはんを食べに行ったんですけれどね・・・。老体には辛い。

何を聴いたら良いのかわからないけれど、WSKコンサートのTV放送ないかなあ?

珠玉の録音ハイドン歌劇「薬剤師」~モーツァルト少年合唱団が残した"たからもの"2010年05月10日 19時48分06秒



Joseph Haydn/Der Apotheker (amadeo/AVRS6318)
DIE WIENER MOZART-SANGERKNABEN ・ KAMMERORCHESTER DER WIENER SYMPHONIKER ・
Dirigent:ERICH SCHWARZBAUER
 今、ウィーン少年合唱団が来日中ですね。以前演奏会のプログラムにオペレッタがあった頃、バスティアンやデニス氏夫妻、村の床屋、ウィーンの昔の物語等々、衣装を付けて団員くんたちが演じた中にこの「薬剤師」もありました。なぜかウィーン少年合唱団では録音が残っていなくて、これはモーツァルト少年合唱団盤。ずっとずっと欲しいと思っていた1枚です。モーツァルト少年合唱団って、そういえば、来日プログラムの中に同じくハイドンの「月の世界」もあったような・・・。
 ストーリーは薬剤師が後見している娘をめぐっての恋のドタバタ劇ですが、話はともかく、雰囲気がとってもなつかしい。
 前奏曲、セリフの言い方、歌い方・・・ああ、これ。この感じだった・・・DVDだったらなあ。でも、聴いていると、衣装を付けて歌っているのが見えてくるような気がする。
 録音年判らず。歌っているステキな(たぶん)団員くんたちの名前わからず。古いことだけは確か。今は、もうなくなってしまった指揮者さんとモーツァルト少年合唱団だけれど、残されたこの録音とアルバムカバーは、60年~80年代の少年合唱団の演奏の香がして、ファンにとっては大切な記憶に繋がる1枚でもあります。
 ・・・これ、いつの録音? 歌っているのは誰?って訊いてもらっちゃおうかな?

Petits Chanteurs du College de-La-Salle Estaimpuis ~ 静かで穏やかでどこか宗教的な感じのする合唱2010年05月22日 22時24分07秒



 今回もまた、昔の録音です。時代、不明。合唱団、不明。


黒人霊歌を歌っているときにはアメリカっぽく、それ以外はフランスの昔。
「作っている」雰囲気が無くて、聴いていて、ホッとする合唱。
どこかそろわない感じもすごく良くて、気が休まる・・・。
ソロがまた、自然。
もう何十年も昔の録音からは、その時代の空気も流れてくるようで・・・。
現実逃避みたいに、浸ってしまうきょうこの頃。

Les Petits Chanteurs de Saint-Francois de Versaillesヴェルサイユ聖フランシス少年合唱団-明るさと哀愁と・・・2010年05月30日 13時35分43秒




 ドラえもんのポケット状態の自室の如く、私のあたまの中も混沌としている。毎回、何を聴いたら良いのか迷っている中で、ホッとするカバーを見つけた。それがコレ。木の柵と、刈り込まれた緑の草と、後ろの山の色合いが実に良い。

 コーラス以後、フランス語の歌と言えば=「LA NUIT」(という私の固定観念)が収録されているのも良い。
 そのLA NUITだが、ここのCHOIRは、映画の子どもたちのようにシャープに洗練された硬質な声ではなくて、その前の人間的な温もりを内包した声をしているけれど、それはそれで「アリ」。その音が、男声部が加わることで、「DEEP RIVER」に哀愁が出てくるんですよね。・・・イイのだ~・・・。

 地声を活かしたような合唱は、声の明るさとそれでいて陰りのある音が、なんとも切なく、聴く者の心を急き立ててくる。・・・時間は止まってはくれないんだ、と。

 男声部の合唱に乗って歌われる少年のソロも、自然な声の感じがどこか物悲しい。