ボーイ・ソプラノVincent Frisch ~ 往年の名ソリストとステキにデュエット~2016年09月26日 07時44分29秒



 このオペラのストーリー展開等の内容を理解できず、感想を書くには、お手上げの1枚でした。この盤を、ネットや辞典等でアタックはしてみたものの、どのような内容のオペラなのか不明。わかったのは、「山の精神」という題名の、2幕の歌劇であること、作曲家がStuttgartの地に縁があることくらいです。その中で、お目当てのVincentくんの役どころは、Jacob の息子の Hanns であること程度でした。父Jacob がどんな役なのかも当然、わからずじまいでして。詳しいブックレットが附属しているのに読むことも出来ず。・・・情けないですぅ。
 そしてボーイ・ソプラノ目的の購入なのに、Hannsくんの出番ときたら、たったの4行で20単語のみです。ボーっと聴いていたら、最初は聞き逃してしまいました。それだけ、このCDに参加している大人の歌手と対等のレベルで歌っていたということですね。事実、Vincentくんの出番の、Konradとのデュエットが、BSファンとして、聴いていて一番ワクワクしました。なぜってKonradを歌っているのが、かの往年のソプラノ・ソリストのクリスティアン・イムラーです。このデュエットが少年合唱のテイスト満載なわけです。ブックレットの写真を見ると、来日時、麗しかった少年は、麗しい成年に変貌しておりました。
 ボーイ・ソプラノのソリストが活躍する録音は、少なくとも2種類に分類できると思います。アレッド・ジョーンズのように主に単体で録音を残す事例、セバスチャン・ヘニッヒのように、主にプロとの共演で大作に参加して録音を残す事例。このVincentくんは、ケース2の事例だったのでしょう。昔々、ヘニッヒでケース1の録音が欲しいと願ったものですが、Vincentくんにも同じ思いを抱いています。