テルツ少年合唱団~1986 学習院初等科音楽鑑賞会2018年07月31日 14時46分00秒


 第2次世界大戦後、日本が落ち着き始め、経済が上向きになり、子どもの情操教育とかあったのかもしれませんが、1950年代にウィーン少年合唱団が初来日し3年ごとに日本全国をコンサート行脚したりして、少年(少女)合唱団の来日は1960年代から1990年代頃までたぶん80年代だと思いますが「東京にいれば世界中の少年(少女)合唱団を聴くことが出来る」と言わしめるほどに隆盛を極めました。
 その中で特にも1960・70年代には、来日記念アルバムなるものが作られ少年(少女)合唱団のライヴがリリースされました。TV放送もふんだんにありましたし、ファンにとっては至福の時代だったと思います。
 次第にライヴ盤のリリースはなくなりましたが、その後を引き継ぐように存在して居るのが『学習院初等科音楽会 ひびけ歌声』です。学習院創立百周年記念会館正堂での録音状態は、ベストとは言えるかどうかはわかりませんが、なかなかに貴重な音源です。
 1986年のテルツの来日メンバーは、私がハハーッと無条件にひれ伏すH・ヴィテックをはじめ、その他 様々な録音で名前を目にするソリスト君たちでした。この来日メンバーでの録音は、レコードでもCDでも複数枚残っている事実から団としても、テルツの歴史の中でも、特にも記録しておきたい時代の中の1時期ではあったと思います。
 演奏にはご愛嬌の部分もあります。音楽ホールっぽくない録音のために、例えるならファンが隠れてイケナイ録音をしたのが相当にきれいに録れていたレベルの採録ではあるのですが、ストレートにバーンと飛び出てくる音が魅力です。それにまた、収録曲も豪華です。(収録曲については、後日sounds'Libraryの方に掲載するのでそちらでご確認をお願いします。)ソリスト名が記載されていないのが残念ですが、耳で聴き分けることが出来なくても、当時、公に発売された録音で確かめることが可能でしょう。もちろん、この来日メンバーでのレコード&CDは発売されていますから、そちらで間に合うといえば、間に合うかもしれませんが、コンディションは日によって違いますし、ファンの楽しみはその違いを聴くことにもあると思います。鋼鉄の合唱は力強くてストレート。上手なんだけれど、耳がちょっと緊張するかナ・・・。
 学習院初等科合唱部の合唱は、ひばりや森の木のごとく、丸い小さな鈴のそれぞれにキラキラと金色の粉をまぶしたような涼しく爽やかな愛らしい声なのです。癒されます。

アウグスブルク大聖堂聖歌隊~たおやかな空気感2018年07月26日 16時33分37秒


LEONHARD LECHNER: ST.JOHN PASSION・MISSA・MOTETS

 ソロもなく、曲想というかイメージというか、とらえどころがないような感じなのですが、おだやかでやさしくて、合唱のテイストもソフトで洗練されていて、珍しくも気が付けばこのCDを繰返して聴いています。アウグスってなんだか特徴がなくて、意識しないでも存在する空気みたいに上手過ぎるのですが、そこに癒されるのです。シャープ感をそぎ落としてあくまでもソフトにソフトに・・・。演奏に驚くようなドラマはありませんが、破綻が無く、たおやかで心地よくて、BGMとしても優れている演奏です。 (by Hetsuji) 2018/07/27 up

ボーイ・シンガー Marlon ~ 大人への一歩を踏みしめて2016年10月28日 15時18分43秒



 全くのボーイ・ソプラノではなく、かといって変声しきった声でもなく、5%くらい大人になりかけた危うい魅力の声の頃の録音です。蝋細工みたいなユニコーンとかバラとか色彩も含めてゴシック的なカバー写真が渋いです。
 Marlon くんはPOPS系ではありますが、なにか宗教的な素養も感じます。曲のタイトルにもそれが垣間見えるようです。洪水被災者へ収益が届くようなCDをリリースしたこともあったようで、色々なことを感じたり考えたりしながら、生き生きと青春を生きているのでしょう。言葉の意味が解らないので音のみで聴いていますが、明るさ軽快さの中からも、彼の性質の良さがにじみ出ているようにも思います。 

少年合唱とボーイソプラノ THOMANERCHORES LEIPZIG ~ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団のコアなファンや関係者が微笑しながら楽しんで聴くCD2016年10月01日 09時03分54秒


 内容とは全然関係ないですが、今回の盤は紙の表紙で、ブックレットを収納出来ず、表紙裏にベッタリとブックレットを糊付けしておりました。これが几帳面な民族のすることなのでしょうか・・・。CD収納部が邪魔なのが原因で、ページをめくり難くて仕方ないです。
 内容に関していえば、プログラムをタイプして気が付いたのですが、もしかして、これって、トーマス教会聖歌隊学校の内輪の、もしかして学習発表会?とか思って、かなりテンションが下がりました。が、以前、保護者向けのCDの話を他のCHOIRで、ですが、聞いたことがあり(合唱団の関係者とか保護者等内部の人たちがCDを作って団員の保護者に配る)絶対に私もそういうのが欲しい聴きたい、とか考えたりしたことを思い出して、この盤は、そういうCDの類だと思えば、私が求めていたものなのでした。
 ピアノやオルガン等楽器演奏については、プロではないけれどまあ上手、レベル的です。変声前の団員くんも、ソツなくピアノを弾いています。
 本格的な演奏作品とは趣を異にしているので、トーマス教会の聖歌隊が特に好きな方や関係者が、微笑しながら楽しんで聴くCDだと思います。

ボーイ・ソプラノVincent Frisch ~ 往年の名ソリストとステキにデュエット~2016年09月26日 07時44分29秒



 このオペラのストーリー展開等の内容を理解できず、感想を書くには、お手上げの1枚でした。この盤を、ネットや辞典等でアタックはしてみたものの、どのような内容のオペラなのか不明。わかったのは、「山の精神」という題名の、2幕の歌劇であること、作曲家がStuttgartの地に縁があることくらいです。その中で、お目当てのVincentくんの役どころは、Jacob の息子の Hanns であること程度でした。父Jacob がどんな役なのかも当然、わからずじまいでして。詳しいブックレットが附属しているのに読むことも出来ず。・・・情けないですぅ。
 そしてボーイ・ソプラノ目的の購入なのに、Hannsくんの出番ときたら、たったの4行で20単語のみです。ボーっと聴いていたら、最初は聞き逃してしまいました。それだけ、このCDに参加している大人の歌手と対等のレベルで歌っていたということですね。事実、Vincentくんの出番の、Konradとのデュエットが、BSファンとして、聴いていて一番ワクワクしました。なぜってKonradを歌っているのが、かの往年のソプラノ・ソリストのクリスティアン・イムラーです。このデュエットが少年合唱のテイスト満載なわけです。ブックレットの写真を見ると、来日時、麗しかった少年は、麗しい成年に変貌しておりました。
 ボーイ・ソプラノのソリストが活躍する録音は、少なくとも2種類に分類できると思います。アレッド・ジョーンズのように主に単体で録音を残す事例、セバスチャン・ヘニッヒのように、主にプロとの共演で大作に参加して録音を残す事例。このVincentくんは、ケース2の事例だったのでしょう。昔々、ヘニッヒでケース1の録音が欲しいと願ったものですが、Vincentくんにも同じ思いを抱いています。

ボーイ・ソプラノVincent Frisch ~ 優美な曲を凛々しく~2016年09月25日 08時03分14秒



 Klaus Mertens の Bassbaritonが中心でかつ看板の録音ですが、Knabensopran の Vincent Frisch が、男声と対等の活躍をしているCDです。こういうタイプの録音は、古くから実力あるボーイ・ソプラノを配して存在していましたが、このCDもその中の1枚に属すると思います。
 ときに巻き舌などのアクセント使い等、バロック的というか古典的というか、優雅な演奏です。収録されている曲のいくつかは、少年合唱やソロで歌われているなじみ深いものです。ここでは男声で歌われていますが、残念です。
 Vincent Frisch の演奏は、Klaus Mertens に呼応することを心得ていて、ただし声のトーンが高い、つまりは、技術的にも男声と対等に聴こえます。なので、 Vincent Frisch がもっと活躍して良い録音だったと思います。ちょっと彼の出番が少な過ぎました。少年合唱&ボーイ・ソプラノ・ファンとしては、少年合唱団でこのプログラムを聴いてみたいものです。

少年合唱 Knabenchor der Chorakademie am Konzerthaus Dortmund ~ 上質のコレクター・アイテム2016年09月07日 07時17分01秒



 これはもう、買いの1枚であり、少年合唱&ボーイ・ソプラノファンにとっては、上質のコレクター・アイテムです。
褒めどころはたくさんありますが、合唱団にとってはソリストの充実が前提にあっての自信作というか録音だと思います。アルバムカバーにしっかりセールスどころのソリストを出してきたところが、ファンの目に付きやすいので商業的にもナイスです。
 どこか硬質なテイストのある少年声が、ゆったりとミサ曲を歌っていくところなど、ゾクゾクします。Johann Valentin Rathgeberを私は聴いたことが無かったかもしれませんが、今回、聴いて、曲の美しさも感じました。このソリストさんたちの良さは、高音部でも決してファルセット系に逃げて行かないこと。王道のボーイ・ソプラノで歌っていること。特に(たぶん)最初に名前が掲載されているソプラノさんが私には理想的です。(3人とも素晴らしいです)
 Stabat materについては、私には、ヘニッヒのが基準値演奏なので(と毎回書いていますが)グイグイ攻める感じが好きなので、もうちょっとテンポを速めて欲しかったかも、です。ですが、これだけの大曲を少年のソロ中心に演奏できる演奏力も、この合唱団は、このCD録音の時点で高いのだと思われます。
ボーイ・ソプラノのソリスト中心に、大曲を録音している事例は、数える程しか無いですし、その意味でもこのCDはファンには貴重だと思います。時期を失すると手に入らないこともありますし、手に入る今、聴くことをお奨めします。