ボーイ・ソプラノ Tadasuke Mizutani 水谷任佑 ~ 安定した線の太いボーイ・アルト系2009年01月24日 15時40分48秒

Tadasuke Mizutani 水谷任佑

フォーレ:レクイエム(1893年版 ネクトゥー、ドゥラージュ編纂)/
ジャン・フルネ (Camerata 25CM-563) 1998年11月6日、7日 
国際基督教大学礼拝堂で録音。
ジャン・フルネ指揮

これは日本フォーレ協会の企画として作られましたが、元々はフランスの指揮者フルネ氏の希望により、最近の研究による真の「初演版」を作ることを託されたことによるそうです。
フルネ氏が声楽部分について強調されたのは、少年と男声による合唱団の編成、「ピエ・イエズ」をボーイ・ソプラノで録音すること、だったとか。それで長谷川氏は、フォーレに相応しい少年合唱ならではの歌声を作り、ボーイ・ソプラノを指導されたのでした。

水谷くんのボーイ・ソプラノは英国聖歌隊の隊員の演奏という説明を受けても「・・・でしょうね~」と聴けてしまいます。どちらかというと安定した線の太いボーイ・アルト系。
Aled Jonesタイプかもしれませんが、あのような揺れるビブラートもなく、声の「好き嫌い」ではおそらく「嫌い」という人は少ないでしょう。
日本少年に見られる線の細い繊細な青竹系ではありません。
今までに聴いた中では(私の経験知値は極少ではありますが)国内では珍しいタイプかもしれません。

そつなくピエ・イエズを演奏した後の、小ミサ曲でのソロが、又、それ以上に上手なのです。やっぱり国内では珍しいタイプかもしれません。

素材として面白いので、ソロアルバムがあったら良かったのに、とは思いました。
彼は、例えば Hear my prayer とか いろいろと歌えた少年だったことでしょう。