ボーイ・ソプラノ PREBEN TORNTOFT ~ 移りゆく声のはかなさ美しさ2016年10月11日 08時07分06秒




 こちらは1990年リリース版です。私はその頃に購入した模様。ですが、聴くのが億劫に感じられて今になってしまいました。
 PREBENくんが、変声によってキャリアを閉じたのが1953年で60年以上も昔のことです。このCDがリリースされた1990年と言えば、私は、リアルにChoirに夢中になっていた頃の余波がまだあった頃なので、その頃に聴いたとしても、Preben君の美点を素直に受け止めることが出来なかったかもしれません。
 採録された音が、どうしても貧しくて、せっかくの演奏を寂しく感じてしまうのです。でも、声は端正で、折り目正しい模範的な男の子の演奏です。高い声もきれいです。なので、Preben君の歌を聴いていると、次第に採録の状態は気にならなくなっていきます。
 長期間の録音が収録されているため、可愛らしかった声が、大人びた声に変化していて、ボーイ・ソプラノのはかなさや、(変かもしれないですが)素晴らしさを感じさせてくれます。声が変わり始めて安定した頃の音色はなんとも言えず美しいものですね。
 聴きなれない曲も多かったのですが、当時、愛された曲なのでしょう。又、今でもボーイ・ソプラノ・ソリストたちが取り上げる曲も歌っていますが、表現の仕方は時代時代で微妙に違うように思います。
 採録の技術的な面では、現代と勝負するのはキビシイかもしれないですが、トレブル・ソリストとしては、今聴いても、輝きを放っていると思います。往年のソリストたちを現代の技術でレコーディングしなおすことができたらどんなにか素晴らしいことか、と感じさせてくれるCDでした。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
スパムコメント対策です。
コメントの上の欄に  少年合唱 の文字を入力願います。

  少年合唱

コメント:

トラックバック