ボーイ・ソプラノ ROBERTINO AVE MARIA de SCHUBERT ~ 揺らぎに満ちたプロの歌唱 ― 2009年11月02日 18時03分57秒

ROBERTINO AVE MARIA de SCHUBERT(PRC.277)
声が入る前までの前奏までがシューベルトのアヴェ・マリアです。それからはカンツォーネですけれど。
最初の一声から、プロ歌手しているんですよね。このお方。
声の出し方、使い方が、美空ひばりしているなあ、と感じたりして。
少年合唱団のソリストくんが歌うのとは全く違う趣があります。
聖歌隊のソリストくんとも違う。
ソロを支える合唱を必要としていないのです。
一人で完結しているので。
ブラームスの子守歌を背景で支えるのは、女声に聴こえます。
ROBERTINOくんの表現方法は、子ども子どもしていないので
(もっとはっきり書いてしまうとプチ男の哀愁を帯びさせた声なので)
大人の混声でないと、つりあわないようです。
セレナードのソロは、大人の混声の中で引き立てあっていました。
選曲はアヴェ・マリア、子守歌、セレナードと少年合唱団の十八番ですが、ここでの演奏は、そういう初々しさや清清しさではなくて、「切なさ」とか「愁い」なんですね。
完成度は高くて、映画の挿入歌にでも、なりそうな出来栄えでした。
リアルタイムの彼を知りませんでしたが、十二分に、コンサートでファンの心を掴んだのであろう歌声です。
コメント
_ こびとかば ― 2009年11月03日 11時51分29秒
_ Nyanda ― 2009年11月03日 20時37分55秒
ROBERTINO LORETI "JAMAICA" (PRIVATE AREA)というCDが1999年頃に出ています。
CDになると表現力が媚に聞こえてしまって、この方はCDよりもレコードで聴いた方が良い方です。
ですが、タイトルにもなっている「Jamaica」という収録曲がすごいのです。
録音状態をものともせず、ガ~ッと力で押しまくった、CDタイトルになるだけの「声」が収録されています。「2.Jamaica」における、力(パワー)こそ正義なり、の歌声は相当に圧巻ですよ。
竹宮恵子さんの本で知った、ロベルティーノ、ハインチェ、サイモン・ウルフは数十年かけて出会うまで、特別な三人でした。
ずいぶん長いこと諦めることなく聴きたいと思っていたものです。呆れるでしょ?
_ こびとかば ― 2009年11月06日 02時28分29秒
“Jamaica”、見かけることがあればぜひゲットしたいです。
呆れるなんてことあるわけないじゃないですか~先達に対して。
私も同じようなものでした。
お三方のうちロベルティーノが最後になって、
もはや一生聴けないのかな・・と諦めかけてました。
こんな、奥ぶか~~い市場があることもまったく知らなかったもので。
ネットにもとことん疎かったので、
検索かけてみようと思いついたのが最近のことで。。。
遅いなりに、生きてるうちに聴けてよかったです。
私の前には現れることのない宝物も無限にありそうですが、
とりあえず、いちばんの心残りはこれでたぶん無くなりました。
でも、じっさい聴いてしまうと、
憧れてるあいだのほうが楽しかったかな・・なんて思ったりもして。
(とくにハインチェがそうでした。。)
(ハインチェ自身じゃなくて、曲とかアレンジのセンスのせいですけどね。)
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このひと初めて聴いたとき、私もそう思いました~
最近になって初めてこのひとの声をやっと聴けたので、
それまでの長い間に憧れが膨張しすぎたみたいで、
想像の歌声とだいぶ違ってて、
ひばりさんの子供のころみたい。。と思ってしまいました。。
コドモなのにぜんぜんコドモじゃない歌いっぷりが、
違和感覚えるほどで。
予備知識なく聴いてたら、
きっと上手さにびっくりして聴き惚れたんだろうな。
たぶん代表的な内容のLP1枚しか持ってないのですが。
シューベルトは独特で面白そうですね。
ほかにも彼のおすすめのあったら紹介してくださいね。