レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊~もしも聖歌隊員になったとしたら・・・2010年08月14日 18時59分09秒




DOMSPATZEN(Bestell-Nr.1735878) 2008

 「輝ける天使たち」に登場したハノーファーの団員、以前の団員くんたち・・・あのようなレベルで入隊した隊員くんたちの1年が描かれています。

 最初の1日から。
 過ごす部屋にも興味津々。そっか~、もしもツバメくん(レーゲンスの隊員)になったら、こんな感じなんだ。

 隊員以前の隊員くんも、毎日の練習で1ヶ月経ち2ヶ月経つと・・・。それなりになってきます。

 このDVD、新人くんたちの歌ばかり聴かされるとキビシイからなのか、合間合間に、絵はがきのように美しいレーゲンスブルクの街の風景に、本来の聖歌隊の合唱が流れます。これが、本当に麗しいわけ。そこで一息つくと又、新人くんたちの歌・・・。これを繰返していくうちに、1年も経つと新人君たちの歌がレーゲンスの聖歌隊の演奏と違和感なくなってくるんですよね。指導ってすごいなあ。

 あ、食事のときに、レーゲンスの団員くんたちは感謝のお祈りをしていました。
(どこかのCHOIRでは、お祈り無しに、晩ご飯に群がってましたよね?)

 ステップアップすると素直にうわ~っと喜びを表現し、ダウンすると布団の中で泣きながらママに携帯で電話する・・・隊員君たちの自然な姿が等身大に伝わってきます。

 レーゲンスの川で泳いで泥だらけになったり(水は汚そうだけれど大丈夫か? レーゲンスの橋の上から見ていたいな~)、ホームシックになってママに会いに来てもらって、ママに抱っこしてもらったり・・・。隊員くんたちはまだほんの子どもなんですよね。この映像、正直に現実を見せていると思います。

 親元から離れて団体生活をするのは小さい子どもにはキビシイことであるけれど、それでもなお、その生活の厳しさをクリアしたとき、その先にある素晴らしい合唱と演奏する成長した団員くんの姿に、この聖歌隊の隊員であることの価値を、見ることができるDVDになっています。

 昔、聞かされた、「○○はタダでも入れるCHOIRだけれど、レーゲンスはお金を出してでも入りたい(親が入れたいと考えている)子どもが入っているCHOIRなのだ」という言葉を思い出しました。

追記:このDVDは、リージョン・フリーのプレーヤーで視聴可能です。

キングス・カレッジ合唱団~1978年ライヴ2010年08月29日 11時26分56秒



 このまるでLPみたいなアルバムカバーの33回転のレコードは残念ながらEPレコードです。LPで作ってくれていたら良かったのに・・・でもEPだからこそ、あまり出回らず貴重なのかもしれません。
 1978年9月4日、石橋メモリアルホールでの録音。おそらく、元々は、1ステージ拍手から何から公演の全てを採録したのでしょうね。想像が広がり、もう涎が出てきそうです。・・・とはいえ、一般市民が手にできるのはこれのみ。当日(当年)、公演を楽しまれた方には、いわゆるファンでしたら必須のアイテム、ということになるでしょう。私はギリギリ82年(レッジャー氏指揮)の公演を聴きましたが、レッジャー・キングスを好きなら、お宝の1枚、ということになります。なんといっても日本公演からのもの、ですから。
 この手のレコードには付属するのがお約束の「天使のハーモニー」の文字が帯に邪魔っけにくっついていますが、この方々、絶~っ対に「天使」ではありません。ものっすごく堅固で壮大壮麗繊細(ホントはもっともっと誉めたいのですが言葉を知らない私)な聖堂そのもののような合唱を聴かせてくださるのです。
 日本人はBrittenが好きだからって、彼の曲を取り上げたようですが、私個人は苦手なので、別な作曲家を聴きたかったな~。絶対に崩れない地味(真面目)だけれど端正な合唱。82年公演の音の面影があって、ホロっときてしまいました。写真を見ると78年のレッジャー氏は私が見たときよりもちょっとだけスリム。もう30年も前の話になりますが、音も指揮者も団員君たちも記憶の中では当時のままでついついタイムスリップしてしまいました。・・・好きだったんですよね、キングス・カレッジが。上手でしたもの。