ボーイ・ソプラノ Pierrick BOISSEAU ~ オペラ座付属少年合唱団のスーパー・ソリスト ― 2025年01月01日 19時25分56秒

Direction:Francis BARDOT
1.AVE MARIA(BOUZIGNAC)
Soliste soprano Pierrick BOISSEAU
2.Laudamus te (GLORIA DE VIVALDI)
Soprani:Pierrick BOISSEAU et Oliver PICARD
3.Domine Deus Rex Coelestis
Soprani:Pierrick BOISSEAU,Oliver PICARD,Jerome BLOIS,B. CHERRIER,JM. RICATTE
4.Domine Deus Agnus Dei
Alto solo: Antoine de SERVIGNY,Choeur de la Maitrise
5.Aria de Soprano (CANTATE BWV 68)
Soliste:Jerome BLOIS
6.KOMM SUSSER TOD
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
*7.Trio n 8 (LA FLUTE ENCHANTEE)
*8.Trio n 16 (LA FLUTE ENCHANTEE)
*9.Quatuor n 21 (LA FLUTE ENCHANTEE-W.A.MOZART)
Les 3 garsons:
Pierrick BOISSEAU:Soprano,Jerome BLOIS:Mezzo,Antoine de SERVIGNY:Alto,
Avec l'aimable participation de Carole BAJAC:Soprano,dans le role de Panima.Tamino,F.BARDOT:TEnor
10.LAUDATE DOMINUM
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
11.NON SO PIU
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
12.PUERI CONCINITE
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
13.WIEGENDLIED
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
14.PANIS ANGELICUS
Soprani:Pierrick BOISSEAU et Cedric PLOT
15.PIE JESU
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
16.CANTATE DE LA PAIX
Soprano Solo:Pierrick BOISSEAU
びっくり。第1音から衝撃を受けた。2014年にEmuさんの紹介原稿を読んで以来、LES SOLISTES DE LA MAITRISE DES HOUTS-DE-SEINEのカセットを聴いてみたい、欲しいと思い続けていたのだが、私のコレクションの中にCDがあったのを今見つけてしまった。誰かが探してくれていたのだと思う。手に入れて安心した私は聴かずに何年も放置してしまっていたという訳。倉庫に在庫していることを忘れてしまっていた。
タイトルはソリストたちになっているが、実質、Pierrick BOISSEAU のソロアルバムに近い。他のソリストくんたちも男の子っぽくて、一所懸命で、上手でとても魅力的。だが、Pierrick BOISSEAUが別格過ぎる。個人的には声の揺れ具合が女声のようで気になるのだが、声そのものは磨かれぬかれた極上のボーイ・ソプラノ。彼の声のコンディションも最高の時期に録音されたものだと感じる。また、ソリストくんたちを支える合唱の編制(男声入り)もわき役に徹して、ソロ群を引き立てている。正直、HOUTS-DE-SEINEが、これほど、メリハリの効いた演奏を残していることを知らなかった。
これはボーイ・ソプラノのソロの名曲を収録した盤で、かつ全ての少年ソリストくんたちが名演奏。そして合唱との絡みがも麗しい。
12.PUERI CONCINITEでは少年の声の凄みすら感じさせる。とはいえ、少年の声の軽やかさが心地よいので、私は、11.NON SO PIUが好み。
誰が探してくれたCDなのか思い出せなくて申し訳ないけれど、偶然、聴くことが出来て感謝。
と言いつつも、Hetsuji欲。
私はこの盤をCDで聴いているけれど、Pierrick BOISSEAUは、ほんの少し金管系に寄った声なので、この演奏なら、カセットかレコードの方がより「らしく」本当を楽しめると思う。カバー写真も、カセットに軍配。カセットか、在るならレコードでこの盤を聴いてみたい。(by Hetsuji 2025.01.01 wed up)
少年合唱~パリオペラ座・パリ管弦楽団付属少年合唱団のひねりの効いたクリスマス ― 2025年01月01日 12時36分43秒

1.NOEL DES ENFANTS QUI N'ONT PLUS DE MAISON DE CLAUDE DEBUSSY
2.SALVE REGINA DE GABRIEL FAURE
3.PANIS ANGELICUS DE CESAR FRANCK
soliste MATTHIEU FERRAGATTI
4.MESSE BREVE A DEUX VOIX D'ENFANTS DE LEO DELIBES
KYRIE/GLORIA/GRACIAS/SANCTUS/O SALUTARIS/AGNUS DEI
soprano CLAIRE COUZELIN / alto ANNE DE SEPTENVILLE
5.SEID UM ZUM ZWEITE MAL WILLKOMMEN
soprano 1.VINCENT DIALINAS
soprano 2.PIERRE LEBON
alto AMBROISE LE GUAY
6.BALD PRANGT
solistes
soprano 1.VINCENT DIALINAS
soprano 2.PIERRE LEBON
alto AMBROISE LE GUAY
PAMINA SANDRINE LEBEC
7.LA MARCHE DES ROIS
クリスマスキャロル (VIP)
1. 家を失った子供たちのクリスマス
2. サルヴェ・レジーナ
3.パニス・アンジェリカス
4.レオ・デリーベによる二人の子供の声による短いミサ
5.二度目のようこそ
6.近日公開
7.王たちの行進
1.NOEL DES ENFANTS QUI N'ONT PLUS DE MAISONは、不安を掻き立てられるような曲です。クリスマスには明るくて幸せなイメージがありますが、翳りの部分に視点を当てているのが西洋人ぽいと思いました。私はこの曲をクロード・パスカルのソロで知ったのですが、暗さと激しさみたいなものに、拒絶されているような気がしたものです。
合唱は全体的に柔らかくフワフワと軽いです。ただ、音の色彩というかテイストが、4.MESSE BREVE A DEUX VOIX D'ENFANTS DE LEO DELIBESでは、他と違って心持ちシャープに聴こえたので、合唱団員の編制がこの曲だけ違っているのかもしれません。ソリストも少女ですし、少女だけかもしくは少女も混じっているのかもしれません。ですが、CD全体を通して聴いても、ソロも合唱も違和感がありません。似たような音に揃えられています。
6番のパミーナは女声です。このCDは、適度にボーイ・ソロも取り入れた編成になっていますが、合唱と同じテイストのソロがある中で、三童子の演奏がときに、基本的なテイストとは違う輝きを放っていました。(曲そのものの輝きなのかはわかりません)
7.LA MARCHE DES ROISは、小学校か中学校で習った曲だと思って聴きました。マイクと録音レベルが違うかのようにリアルな声で、生き生きと堂々と歌われていました。(by Hetsuji 2025.01.01 wed up)
少年合唱~パリ「木の十字架少年合唱団」1967年 ― 2024年09月28日 19時10分19秒

発売日:2021年12月08日発売
パリ木の十字架少年合唱団 (キングレコード SET(H)5063/5076) (P)1967、1971
指揮 R. デルシーヌ神父 東京少年少女合唱隊 / ボニー・ジャックス
DISC1
1.世界の国からこんにちは
2.さくら さくら
3.山寺の和尚さん
4.たまごとにわとり
5.ダニー・ボーイ
6.サルベ・レジーナ
7.山の乙女
8.おお、おおいなる神秘
9.コルヌワーヌの子守唄
10.小さな部屋
11.越天楽
12.佐渡おけさ
13.金毘羅船々
14.田原坂
15.ソーラン節
16.五木の子守唄
17.アヴェ・マリア
18.我が選びしぶどうの木
19.おお、イエス・キリスト
20.聖夜
3枚組のCDになります。パリ木は来日記念盤2枚を1枚のCDにまとめたようです。
今月、sounds’Libraryのサイトに行きついたらしい方からレコード等をを探して欲しい旨の依頼が飛び込みました。
その方は1967年にパリ木の団員として、日本公演を行ったそうで、当時の来日記念盤と、NHK(の歌のメリーゴーラウンド?)に出演したときのビデオが欲しいとのことでした。
NHKは無理ですってバ。私、ずっと探していますもん。岩崎くんの「峠の我が家」が聴きたいばかりに。
私は余分に持っていなかったので、オークションに参戦したのですが、それより先にChoir系のお師匠様が依頼されたレコードと、その他にも、関連のレコードや写真集(表紙が1967年の団員たちなのだそうです。知りませんでした)を提供してくださるとのことで、待っている状態です。
CDは、レコードと比較して、どうしても音に臨場感が欠けるように感じるのですが、手軽に聴けるのではないかと思いおまけです。
聞いた感じ、この頃のパリ木は、ものすごーく、整っている感じで、すこし、音に距離があるように思いました。
指揮は大大好きなデルシーヌ神父様で、のちの片鱗を感じるソロではありますが、全体的には模範的な演奏に聴こえました。私にとってのパリ木は1970年代なのですが、歌から感情が吐露しだしてステージから客席に流れ出すような感じは薄かったかもしれません。
1967年来日組の彼にとって、今でも、日本は本当に素晴らしい思い出に溢れていて、その記念であるレコードを探していたようです。
これらの盤にはいくつかのソロがありますが、CDにもLPにも記載を見つけることが出来ませんでした。
せっかくの機会なので、ソリスト名を教えていただきたいと思っています。(by Hetsuji 2024.09.28 sat up)
1967年 パリ 木の十字架少年合唱団 ― 2024年09月16日 13時45分35秒
少年合唱 MAITRISE DES Hauts de France-EVOCATION ― 2019年08月15日 16時55分47秒

1.Kyrie(Haydn) Jonathan Betermier,Pierre-Yves Vandenbussche
2.Choral"werde munter, mein Gemuthe"
3.Amazing Grace Jonathan Betermier
4.Gloria(Schubert)
5.Danny Boy Pierre-Yves Vandenbussche
6.Marie Madeleine Jacoques Crinquethe(alto)
7.Je f'appartiens Emmanuel Chevallier(b)
8.Ave Verum
9.Laudate Dominum(Mozart) Jonathan Betermier
10.Tece voda tece Jacoques Crinquethe(alto)
11.Laudate Dominum(Hassler) Remy Campagne,Jacoques Crinquethe(alto)
12.Ave Maria(Schubert) Pierre-Yves Vandenbussche
13.Tantum ergo
14.Sub Tuum Praesilium Jonathan Betermier,Pierre-Yves Vandenbussche
15..Laudate Dominum(Haendel)
16.Agnus Dei(Mozart) Jonathan Betermier, Charles Lesage(alto)
17.Lascia chio pianga Jonathan Betermier
18.Hark! the herald angels sing
合唱にソロが多用されたHauts de France版ソングブック。選曲に「7.Je f'appartiens」が入っただけでどことなくフランスっぽい。というよりも、歌い方がものすごーく甘く湿っていてフランスっぽい。お砂糖の、アイシングが溶けかけて艶々に光っている感じの声。どこまでも甘くやさしい。いずれのソリストくんも無理なく自然に気持ちで歌っている。そして、声質と声の時期と選曲がバッチリ合ってしまったのが「12.Ave Maria(Schubert)」のピエール君。どこかぶっきらぼうな感じも捨てがたい。合唱は、個人個人の声の特徴が残っている分、生き生きしている。ソロは合唱の延長上で怖じけることもなく、伸びやかに歌っているところも愛らしい。「14.Sub Tuum Praesilium」もその他のソリスト君も良かった~。
堀辰雄 「木の十字架」 ~ パリ「木の十字架」少年合唱団、Claude Pascal ― 2019年07月07日 09時32分09秒
1974年の『パリ「木の十字架」少年合唱団』(パリ木)公演へ行った前後に、堀辰雄が立原道造を追悼した「木の十字架」を読んだ。
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そこには堀の結婚のお祝いに立原が贈った、フランス旧教会ラ・クロア・ド・ボア教会小聖歌隊合唱のヴィットリア『アヴェ・マリア』パレストリイナ『贖主の聖母よ』と、クロオド・パスカル少年が独唱したドビュッシィの『もう家もない子等のクリスマス』という2枚のレコードの記載が在った。
*
聴いてみたいと思い、オリジナルを探し始め、2009年、インターネット上で、ついに「アヴェ・マリア/贖主の聖母よ」のSP盤を見かけた。


その後、私は、それとは違うレーベル・デザインのSP盤を手に入れることが出来た。


(A-1267)
パスカル少年の方は国外盤で入手した。

(J2339)

(DF1343)
だが、手元にあるSP盤が作品中の盤と同じものなのか、当時は調べる方法を思い付かず、放置してしまっていた。
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昨秋、コレクションの棚を整理した折に、そのSP盤が出て来てしまって、仕方ないから手に取ってしばらく眺めた。
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堀がレコードを贈られたのは一九三八年だが、実際には、翌年、立原の死後に、深田氏のお宅の蓄音機で初めて聴いたらしい。蓄音機を購入したのはその後のことで、堀は軽井沢で立原を偲びながらレコードを聴いていたようだ。
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SP盤は、パリ木がビクター、パスカル少年のがコロムビアから発売されている。私は、レコード会社へ、レーベルに記された番号から発売期間の問合せをし、両社からは『時代の古いレコードは既に情報が無い』との回答を受け取った。
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次に、パスカル少年と合唱団側の記録から、録音は少年が1933年、パリ木は1934年であることが判ったので、1933年から1938年の間に発売されたレコードを資料から探すことにした。
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野村胡堂・あらえびす記念館(岩手県紫波町)には多数のSP盤と、資料等が存在する。そちらで資料を三冊お借りして2枚のSP盤の記載があるかどうかを確かめた。
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その結果、三冊の資料のうち、『野村レコード・コレクションSPレコード目録(S61・3)』に探していた記載を見つけた。

Noël des Enfants qui n'ont plus de Maisons 家のない子供たちのクリスマス Pascal(Boy S) Col, J 2339 5345 (P36)。コロムビアから発売されたパスカル少年のレコードが存在していた。
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記念館の館長氏と学芸員の方のお話によると、パスカル少年のSP盤は、あらえびす氏がリアルタイムで購入した盤とのことなので、それが国外盤であることが気にはなったが、時期的にも、堀が手にした盤と同じ可能性があると思われた。であれば、記念館所蔵のパスカル少年のSP盤は、非常に状態の良い、ワン・オーナー盤ということになる。
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パリ木の方については、発売元のビクターが時代によって会社名を変えていたので、レーベルに記載されていた会社名から、最初にネット上で見かけた(JA-688)ではないかと思われた。私のコレクションは戦後の(A-1267)盤だった。
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「木の十字架」作品中のSP盤は『JA-688(フランス旧教会ラ・クロア・ド・ボア教会小聖歌隊)』と『J2339(パスカル少年)』かもしれない。


(フランス旧教会ラ・クロア・ド・ボア教会小聖歌隊)

(クロードパスカル)
これが45年を経て、私が出した結論だ。
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残念ながら、立原が贈ったレコードの原物は残っていないらしく『堀辰雄文学記念館』が公開している蔵書目録SPレコードのリストにも掲載されていないので、私が出した結論が正しいかどうかは分らない。
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パリ木の演奏は、重く深く暗いが不思議と癒されて心が凪いだ。パスカル少年の方は、弾んだ技巧的な声がやわらかく響いて来た。

(MARIANNE MELODIE 021018 830)
今更ではあるが、フランス旧教会ラ・クロア・ド・ボア教会小聖歌隊とは、パリ「木の十字架」少年合唱団のこと。
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CHANTS RELIGIEUX (MARIANNE MELODIE 021018 830) rec.1933-1949 / dir. Monseigneur Maillet
9. AVE MARIA (1934).....2:34
19. ALMA REDEMPTORIS (1934).....3:13
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パリ木の歴史的録音のCDで、2曲は聴くことが出来る。
ボーイ・ソプラノ Louis-Alexander Désiré ~ ボーイ・ソプラノと女声との間の深い溝 ― 2016年09月29日 12時27分06秒

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