Cantata for Children:THE 21th 「組曲 生きる歌」~メッセージ性の強い歌2009年08月14日 03時24分32秒

Cantata for Children:THE 21th 「組曲 生きる歌」

2001年、元気の旅VOL..8
すぎゆく20世紀と新世紀へのオマージュ
Cantata for Children:THE 21th 「組曲 生きる歌」
(AMJ ABCG-1008) P.1999

 昨日、お盆のお墓参りツアー(墓地4件+α:山のお寺でフィールドアスレチック付き)で疲れてしまって、午後たっぷりと昼寝をし、反動で眠れなくなって、子守唄がわりに聴いたCD。

 コレ、実に面白い。子守唄で眠ろうと思っていたのに、面白すぎて目がさえてしまい、の感想書き。

 歌(歌詞)の意味が命を持って、スーッと、伝わってくるんですよね。
言葉と音が見事に合致してものすごく、メッセージ性が高い作品になっていると思いました。
 言葉が音にピッタリのったときの、ことばの力を感じました。

 生きる意味を自己に問うときに必ず出てくる???の羅列にはちとガッカリというかウンザリかも。
 この詩を書いているヒトがその答えを出し切れて居ないんだろうとは思いましたが、ま、今まで答えを出している詩に出会っていないのでこれも仕方ないとして。

 にしても、面白い。いろいろな意味で。

 歌っているのは子どもが主ですが、役者には役者の表現があり(劇団若草)、合唱団には合唱団の表現がある。・・・良し悪しではなくて「違う」。そして、この「違い」も1枚のCDの中で互いを引き立てあっている。

 世情に疎いので、いつの間にか、フレーベルが少年少女合唱団に変貌していることを知らなかったけれど。年嵩の少女がいないのか?発声法によるのか、それほどの違和感はなかったけれど。(制服も変わったのかな)意外といけるさわやかな合唱。

 でも、合唱の音はTokyo FM の方が好きかな。フワーッとしていて。フレーベルのほうが微妙にシャープ。劇団若草の合唱もホントに劇団?合唱団なんじゃない?ってくらいの合唱。

 ソロについては、どの声も魅力的で可愛かった。女の子も男の子も。

 演奏についても、それぞれの合唱団やグループが、作品に合っていて演奏力もCD自体の完成度も高いと思った。

追記:
あどけない子どもの声で親に聴かせたいような気がしました。
(ニュース見るたび、産んだ子どもは、育児放棄しないで、責任を持って育てて欲しいと感じることも多いため)
amazonに残っています。まだ。

ボーイ・ソプラノ ビクター 少年合唱隊 ソリスト集「過ぎゆく時と友だち」~ 日本のボーイ・ソプラノ&少年合唱史上 永遠不滅のレコード2009年08月14日 09時21分02秒

ビクター少年合唱隊

過ぎゆく時と友だち/竹宮恵子 (Victor KVX-1058)

 竹宮氏は制作日誌にこう記している。

 「私の”作品”を音楽化させるのは難しいが、私の好きな世界”少年の歌声”とレコード作りを結びつけるのは、たやすいことだと気がついた。そういえば日本には少年歌手という存在が見あたらない。欧米では・・・略・・・日本の男の子にカンツォーネを歌わせてみよう!・・・略・・・どこまで歌い込めるか、に挑戦させるんだ」

  制作者の遊び心にビクターの少年たちが応えたLP。今、聴いても、Treble Soloのアルバムなんて、良く作ったなあと感心する。

 ガラスの迷路では繊細で壊れやすい、それこそガラスのソプラノだった久世君が、時を経て、線も太くやさしく甘く安定し、ピノキオへの手紙を歌い上げた。

 ちょっとないハスキーな声の古賀君、ソプラノらしいソプラノの河村君、声に包容力がある日向君、溶けそうなほど柔らかい声の加藤君、とそれぞれが適材適所で歌っている。

(以上、 2000/01/23のメモより)

 今更ながら、の1枚、かもしれない・・・。

 だが、よく歌っているなあ、と今、リアルタイム(P.1979)で聴いたとき以上に感じてしまう。

 ときどき、聴こえる背景の少年合唱も素晴らしい。

 これだけの少年合唱団が消えてしまった(スミマセン 姿を変えてしまった)ことが、本当に残念でならない。

 1枚のレコードの中に、訓練の行き届いたいろいろな声のボーイ・ソプラノが収録されていて、ゆったりと曲を楽しめて・・・しかも日本語で。ものすごく贅沢だ。

 一人一人のボーイ・ソプラノが卓越しているのはもちろんなのだが、たとえば「グリーンスリーヴス」で日向理くんを支える少年合唱団が、今はもうなかなか出会えない音「少年」合唱団の響きに思える。

 このレコードが出た前後は空前の?ビクター少年合唱隊ブーム。

 ファンクラブにも入っていて(たぶん)ファン友達もいて、私もまた、その恩恵を受けたクチだけれど、当時は「VBCが在ること」が当然だったので、世界中に存在している少年合唱団の一つとして漠然と聴いていたに過ぎなかった。
 (あ、VBCってVictor Boys Choir のことで、ウィーン少年合唱団じゃないですよ)

 超コア、超熱心なファンは巷に密かに存在していそうだけれど、極端に需要が少ない「ボーイ・ソプラノ」「少年合唱」というジャンル。

 お金になりそうもないから仕方ないのかもしれないけれど、天使のハーモニーシリーズも含めて、これだけの録音を残した「ビクター少年合唱隊」を失ってしまったのは、かなりの文化的損失だ。

 ゆえに、このような華々しい録音を残した「竹宮恵子」氏の手腕に、感謝あるのみ。

ガラスの迷路 ~ 下世話な日常世界での張り詰めたソプラノ2009年08月14日 09時30分59秒

ガラスの迷路/竹宮恵子

ファンタスティックワールド3
ガラスの迷路/竹宮恵子ファンタジック・ワールド(Victor STEREO JBX-25061) 1978(77?)録音。

 「過ぎゆく時と友だち」のところで、ちょこっと触れた久世ともひろくんが参加したアルバム。

 竹宮恵子氏作品の独自の世界が音になった1枚。

 夏水りせもかなり魅力的だが、Treble Soloファンとしての聴きどころは、繊細なB-Sの久世ともひろくんの声と言える。

 特に「2.ぼくのピアノ」のなかの「すい星のように飛びこんでくる新しい発見」・・・「すい星のように」の箇所のB-Sが、私にとってのこのLPの価値だ。

 在庫管理が悪くて、最初の盤も持っているはずなのに見つからず、復刻盤のアルバムカバーになってしまった。
 残念無念。

日本の歌/天使のハーモニー ビクター少年合唱隊 ~ 私にとって大切な大切なボーイ・ソプラノ2009年08月14日 09時42分59秒

ビクター少年合唱隊

日本の歌/天使のハーモニー ビクター少年合唱隊 (JBX-228) 1979年録音。

 私には「日本のB-Sに特に大切に思うソロが3つある」のだが、その中の1曲が、この盤に収録されている、歌い人知らずの「1.荒城の月」だ。
 少年だからこその凛々しさ優しさ誇り高さが、声の輝きに満ちて、その清らかさが圧倒的に心を打つのだ。

 もちろん、このアルバムの合唱も並みではない。ビクターの声質の落ち着いた木管系声質は、実は、金管系を越えた向こうに存在すると私は思っている。

 日本の歌シリーズ切手発売記念盤なので、アルバム・カバーが「切手」になっている。カバーには正直なところ、がっかりさせられたが、この時の録音メンバーがすごい。

 全員をここに記載できないが、ソプラノに河村卓也・古賀潤・日向理、メゾに加藤恵夫等アルバム「過ぎゆくときと友だち」のソリストたちの名が見える。編成はアルトを加えての3部。

 最良の時に録音されている1枚だ。