実力発揮のボーイ・ソプラノ ~ 二代目 THE CHOIR BOYS ― 2016年06月15日 12時49分57秒
実力の名ボーイ・ソプラノ~コナー・バロウズ CONNER BURROWES ― 2016年06月18日 10時01分48秒

HANDEL Joseph and his Brethren (hyperion LC 7533)
YVONNE KENNY soprano
Asenath アセナト=ヨセフの妻(オンの祭司ポティ・フェラの娘)
JAMES BOWMAN countertenor
Joseph ヨセフ=主人公(ヤコブの男の子の中で11番目の子)
Joseph ヨセフ=主人公(ヤコブの男の子の中で11番目の子)
CATHERINE DENLEY mezzo soprano
Potiphera ポティファル(エジプト/ファラオの宮廷の役人)
Potiphera ポティファル(エジプト/ファラオの宮廷の役人)
Phanor パノア(給仕長)
MICHAEL GEORGE bass
Reuben ルーベン=ヨセフの異母兄(ヤコブの長男)
Pharaoh パロ=ファラオ=エジプトの王
Pharaoh パロ=ファラオ=エジプトの王
CONNER BURROWES treble
Benjamin ベニヤミン=ヨセフの母親が同じ弟(ヤコブの息子の12番目の子)
JOHN MARK AINSLEY tenor
Simeon シメオン=ヨセフの異母兄 (ヤコブの男の子の2番目の子)
Judah ユダ=ヨセフの異母兄 (ヤコブの男の子の4番目の子)
JOHN MARK AINSLEY tenor
Simeon シメオン=ヨセフの異母兄 (ヤコブの男の子の2番目の子)
Judah ユダ=ヨセフの異母兄 (ヤコブの男の子の4番目の子)
THE CHOIR OF NEW COLLEGE, OXFORD
THE CHOIR OF THE KING'S CONSORT
THE KING'S CONSORT ROBERT KING conductor
この「ヨセフとその兄弟たち」のCDは、CONNER BURROWESが参加している、ただ、それだけで買ったCDです。3枚組! 当時、私は、CONNERが歌ったところだけをちょっと聴いただけで仕舞い込んでしまってました。
聖歌隊やクラシックの大御所たちの曲は、宗教がベースになっているものがほとんどですが、素養の全くない私が聴いている訳でして。この作品は「創世記の39章から45章までの出来事を題材にしており、理解するには27章から50章まで知っておく必要がある」と、宇都宮大学の高際先生が書いておられましたので、理解したかは別として、読みましたよ~。
なにしろ人間関係がとっても複雑。加えて輸入盤なので、日本語訳が無くて、何を歌っているのか・・・意味を調べる元気もありませぬ。
創世記の39章から45章は、兄たちの嫉妬が原因でヨセフがエジプトに売られ、やがて、宮廷の役人に信用され家内を任された頃に役人の妻を振った為に妻に陥れられて収監された先で、ファラオの夢を「7年豊作が続いたのちに7年飢饉が訪れる」と解き、ファラオに用いられ、紹介された相手と結婚し、飢饉に備えたところに周辺の地域も飢饉で豊かなエジプトに食料を求めるようになり、やがて兄たちも父の命で食料を求めてエジプトを訪れ、過去を水に流し、父もヨセフに会いにエジプトへ行こうとするところまで、です。
奥さんのアセナトは、創世記では結婚した事実や子どものことしか書かれていないのですが、CDでは最初に名前が出て来るんですね。彼女の扱いの大きさが全体として疑問でした。
なにしろ人間関係がとっても複雑。加えて輸入盤なので、日本語訳が無くて、何を歌っているのか・・・意味を調べる元気もありませぬ。
創世記の39章から45章は、兄たちの嫉妬が原因でヨセフがエジプトに売られ、やがて、宮廷の役人に信用され家内を任された頃に役人の妻を振った為に妻に陥れられて収監された先で、ファラオの夢を「7年豊作が続いたのちに7年飢饉が訪れる」と解き、ファラオに用いられ、紹介された相手と結婚し、飢饉に備えたところに周辺の地域も飢饉で豊かなエジプトに食料を求めるようになり、やがて兄たちも父の命で食料を求めてエジプトを訪れ、過去を水に流し、父もヨセフに会いにエジプトへ行こうとするところまで、です。
奥さんのアセナトは、創世記では結婚した事実や子どものことしか書かれていないのですが、CDでは最初に名前が出て来るんですね。彼女の扱いの大きさが全体として疑問でした。
CD1
誤解で投獄されたヨセフの場面から。給仕長経由で、ファラオの夢の謎を解き、エジプトの№2に昇りつめて、アセナトと結婚するまで
誤解で投獄されたヨセフの場面から。給仕長経由で、ファラオの夢の謎を解き、エジプトの№2に昇りつめて、アセナトと結婚するまで
CD2
飢饉のため食料を求めてエジプトを訪れた異母兄たちに、ヨセフが食料と交換に弟のベンジャミンを連れてくるように持ちかけ、ヨセフがベンジャミンに会うまで。
飢饉のため食料を求めてエジプトを訪れた異母兄たちに、ヨセフが食料と交換に弟のベンジャミンを連れてくるように持ちかけ、ヨセフがベンジャミンに会うまで。
CD3
ヨセフと異母兄弟たちが和解し、仲違いしたのは神の深~いお考えあってのことだったと知るまで。
外国語等を理解しない者の、かなりテキトーな感想になりますので、興味を持たれましたら是非に創世記等をお読みくださいませ。+異教徒Hetsujiの感想なので、信徒さんは怒りを抑えて(気持ちを差し引いて)下さいませ。
タイトルが「ヨセフとその兄弟たち」です。兄弟たちのいざこざと和解の話、ですかね。父ヤコブには、娘とは別に、息子が12人居るのですが、主人公のヨセフは、11番目の男の子です。
父ヤコブは、従妹ラケルと結婚したいため伯父の家で7年働きますが、約束の7年が経って、結婚した翌日に花嫁の顔を見たらラケルの姉のレアだったので、ラケルとの結婚までに、更に7年働きました。結婚後も7年働いたようです。
結婚後、まず姉レアに、ルベン①、シメオン②、レビ③、ユダ④が生まれます。
ラケルのところには生まれなかったので、彼女は自分の女奴隷ビルハをヤコブにおくり、ビルハにダン⑤とナフタリ⑥が生まれます。
次にレアが自分の女奴隷ジルパをヤコブにおくり、ガド⑦とアシェル⑧が誕生します。
更にレアにイサカル⑨とゼブルン⑩が誕生。
そして、ようやくラケルから、ヨセフ⑪が誕生するのです。その後、ラケルはベニヤミン⑫を生むと死んでしまいました。
そして、ようやくラケルから、ヨセフ⑪が誕生するのです。その後、ラケルはベニヤミン⑫を生むと死んでしまいました。
父ヤコブはあからさまに兄弟の中でヨセフを特別扱いしたので、そのことが、兄たちの嫉妬をかりたてました。またヨセフのKYな言動も兄たちの怒りを増幅させました。
兄たちがヨセフを殺そうとか売ろうとか共謀しているうちに、別人にヨセフは連れ出されて、エジプトの宮廷に仕える役人に売られますが、その後、ヨセフはエジプトの№2くらいまでになります。
ヨセフの仕事により、飢饉対策もバッチリのエジプトに、食料を求めてヨセフの兄弟がやってきて、ヨセフと兄弟たちは再会し、不信や怖れを克服して兄弟が和解し、これまでのいさかいが、実は、ヨセフを通して飢饉から多くの民を救うための神の深~い計らいだったと理解します。

さてCONNER BURROWES 演じるベニヤミンは、末っ子の男の子で、父だけではなく、兄弟たちからも愛され、大切にされているようです。とりわけ主人公のヨセフにしたら、母を同じにする大切な弟です。
登場する時間は2幕の終わり近くと3幕ちょっとですが、「ヨセフに父ヤコブの面影がある」とか、重要な場面でのアリア等があり、それをしっとりとしたボーイ・ソプラノで歌い上げ、この作品を盛り上げる重要な位置にあると思います。大人以上の存在感、といえると思います。(私はボーイ・ソプラノファンなので当然の感想ですね)
加えてニューカレッジのコーラスが素晴らしかったです。コナーとニューカレッジは、涼やかで清浄なエアに包まれていました。
こういう作品は、大人の歌手の名前が作品の代名詞になりますが、コナーとニューカレッジあっての、 Joseph and his Brethrenでした。 (私はボーイ・ソプラノファンなので当然の感想ですね)
そしてコナーは、こういう路線の録音をもっと残して欲しかったとも思いました。制作サイドの実力あってのボーイ・ソプラノでもあると思うので。
プロとしてのボーイ・ソプラノ~コナー・バロウズ Connor Burrows ― 2016年06月28日 18時20分36秒

Consort Songs(CCS 9196)
Consort は、16~17世紀のイングランドやドイツで行われていた器楽アンサンブルのことで合奏の意味なそうです。このCDは、+肉声でしょうか。エリザベス朝の代表的な作曲家たち等の作品群をコナーは、聖歌隊員として学んだのかもしれないですが、1聖歌隊員というよりは、1人のプロとして表現しているように感じます。実際、Consort Songは、Bobin Blaze様とかエンマ・カークビーがプロとして歌っていますものね。コナーの演奏は、その一角を占めていると思います。アルバムカバーは等身大の少年ですが。CDのイメージとしては、シェークスピアの時代っぽいです。しかも、喜怒哀楽なら「哀」かな・・・。器楽の音も哀愁を帯びています。その時代の自然を歌っていると思うので、中では、カッコウカッコウと歌う8番の曲が好きかな。にしても、11番の曲とか、コナーの装飾音等の技術のすごさには、驚かされます。なんといっても、古楽っぽいはかなさを内包しながら凛としたたたずまいの声にも。コナーは、尊敬するボーイ・ソプラノでした。
最近のコメント