ボーイ・シンガー DECLAN ~ 将来性を感じる声2016年08月13日 17時52分18秒




 リアルで聴いた時には、あまりに上手で、声も限りなくクリアに出ているので、感心もし楽しめたのですが、今、聴くと、録音の時期が、数か月後もしくは1年以後の、声がもう少し、大人びてからだったら良かったのに、などと贅沢な感想を持ってしまいました。声、表現力、ハートともに、申し分ないので、・・・単に、ファン欲でしょうね。
 有名どころのナンバーを歌うことで、つい、耳に残っている本家と聴き比べたりするのですが、DECLANくん は中々の実力と・・・魅力がありますねえ。幼い声なのに、しっかり声が憂いていたりして・・・。変声直前の大人に近づいた声での演奏も聴いてみたかったです。

ボーイ・シンガー DONNY OSMOND ~ カルピスのCMに封印されている最愛の声2016年08月13日 17時55分54秒



 DONNYに関係しないところから語らせていただきます。私は飯田文が出ていた頃、カルピスのCMが好きで、CMを見るために、TV番組(ドラマ)を見ていました。飯田文から福田タミー・・・と出演する女の子が代替わりし、その中で、オズモンド・ブラザーズも起用されました。
 カルピスのCMに出ていた頃のダニーの声は、本当に本当に最高のボーイ・ソプラノだった、というようなことを私は言いたかったんです。CMなので数十秒の彼らの出演と、しかもダニーのソロは数秒だったのでしょうが、その数十秒のコーラスと数秒のダニーのソロを聴くために、当時、私の1週間がありました。
 もちろん、このCDに収録されている曲は、アイドルとして売れた曲で(私は後に2枚組LPを買いましたが)、ダニーはティーン・アイドルとして最強だったと思います。今聴いても、ジワ~っときますし。変声が始まってからの声も魅力的ですし。
 でも、私の中のダニーの声は、このCDに採録された時代よりも、もっともっと前の、細くてツヤツヤしていて、どこまでも伸びる、キレイで健康で、でも切ないほどに輝くフレッシュな蜜の声なのです。オズモンド・ブラザーズが出演したカルピスのCMをDVDにして売り出してくれないかなあ、とすら願うほどに、ダニーの声は私の記憶に残る大切な大切な声です。

ボーイ・ソプラノ ETIENNE PANNARD ~ キャリアを記念するステキなCD2016年08月13日 17時59分33秒




 ウィーン少年合唱団 Japan Tour 2010 のコンサートプログラムの「来日メンバーへの質問」の『⑧日本に行ったことはありますか?』の問いに、2010年来日団員くんたちの多くは「はい」「いいえ」のみで答えていますが、ETIENNEくんは「いいえ」に続けて「けれども好きです」と書き添える気遣いを見せています。WSK団員くんのソロアルバムは、在団している、もしくはしていただけでも収集対象になり得ますが、このCDではETIENNEくんのさりげないやさしさを歌声から感じたりします。選曲もモーツァルトやシューベルトを始め、WSKならコンサートでソロするであろう選曲を多く取り入れており、あたかも、コンサートのソロ集の趣きがあります。ETIENNEくんのキャリアのステキな記念でもあり、縁があって聴くことができたことを嬉しく思います。

少年合唱 モナコ王室少年合唱団 LES PETITS CHANTEURS DE MONACO ~ 大人びていてかつ女声的な声の響き2016年08月14日 14時27分30秒



Sopano solo: Remy MATHIEU
Alto solo: Eric BONNARD

声の響きが大人びていてかつ女声的です。なので最後の方の枯葉が似合っていましたし、宗教曲すらシャンソンに聞こえました。昔だったら、このような来日した少年合唱団のCDは日本でも作られたのに、と思いました。残念です。どのような状況下で採録されたのかわかりませんが、音があまり良くないです。どんなふうに良くないかというと、歴史的録音ということで、傷ついたレコードの音源から傷を削除してCDを作ったりしていますが、その手のCDの音はリアルではなくて、輪郭が滲んだような臨場感に欠ける音なのですが、それに似ていると思いました。音そのものが貧しいような気がしました。残念です。
 合唱は、やわらかくまろやかです。張り詰めず、ゆったりとしています。ただ、ソプラノ部の方が、特にも、音を口の中で籠らせているようで、濁って聞こえます。・・・音が汚れている感じがします。ですが、クリアである、もしくは濁って聞こえるという嗜好は、聞く方の私の感性なのだと思いますので、それはHetsujiの感性では、ということでお願いします。この録音に関していえば、私には濁って聞こえるということです。曲はあまり宗教的には聞こえませんでした。その傾向は、ソロにも現れていると思います。どう聴いても完璧な状況下で録音したとは思えないので、私の感想は割り引いて読んでください。曲に表情が無いと言うか平坦で平凡に聴こえます。他の録音で感嘆してワクワク聴いた私は何処へ行ったのでしょう? みたいでした。ただ、ヘンゼルとグレーテルを聴いたときに、響きが大人びているのが、平坦に聴こえる原因かもしれないとも思いました。残念ですが、この録音はモナコのベストとは言い難いです。私の嗜好的にはベターでもないです。スタジオ録音だとしても、コンサート録音にしても、不思議でした。

ボーイ・ソプラノ Eamon Mulhall ~ スタンダードで模範的なソリスト2016年08月14日 15時28分01秒



 2枚のCDをリリースしていることからも、実力のあるソリストであることは見て取れます。スタンダートでもあり、模範的でもあるソリスト君です。上手です。なので、スペシャル(癖みたいなもの)が無い、ということがこのソリスト君を贔屓にするかどうかの分かれ目になりそうな気がします。どの曲もお手本になるような生真面目な歌い方をしていますので、一緒に歌いたいときは指針になるでしょう。華やかさや軽やかさには欠けるかもしれません。どちらかというと女声寄り(?)で安定はしていますが、のした飴のように微妙に圧のかかる重い声でもあります。
 本国の大人ファンが良しとするソリストなのでしょう。極東日本のミーハーファン(Hetsuji)的には、聴いて楽しむには雰囲気にちょっとだけ解放感が欲しいところです。
 ただ、これだけの名曲の全てをソツなく歌いこなしているので、「BSってどんな感じ?」と門外漢から聞かれたら紹介しても良いCDかもしれません。と、ここで気が付いたのですが『ソツなく』ってHetsuji的にはダメで、思いっきり『ソツある』ものが私は大好きなのだと確認しました。リアルで入手した割に感想が遅くなったのは、そこに原因があったのかも、です。
 収録された曲の中では、 Cread Mile Failte Romhat A losa が新鮮でした。


  笑顔が良いですね~。
 声量も表現の豊かさを増しました。2枚目のCDはタイトル通りにボーイ・ソプラノで聴くクリスマス・キャロルです。1枚目のCDが功を奏し、商戦に乗ったのでしょうか。こちらでのEAMON君は、「聴かれる」ということを意識している、リスナーの存在がより視野に入っているような歌い方をしています。それだけのことで、それぞれの曲に華やぎを添えました。どちらも上手に違いありませんが、1作目がプライベート盤の趣きだとすれば、こちらのCDはよりプロ的な作りをしていると感じました。O Holy Night を聴いて感じたのですが、EAMON君の声は、大地的に横に広大に広がっていきますが、それほどには縦には昇って行かないような気がします。他のトレブルではこの曲は天への上昇を感じる曲でもあるのですが、そこがEAMON君の声の特長なのでしょう。それにしても、EAMON君のCDを聴いて、気にいってしまった Cread Mile Failte Romhat A losa という曲は何を歌っているのでしょう?
 選曲には楽しみとしてのクリスマスを意識した曲も含まれていますし、宗教と日常生活との中庸を考えたクリスマスCDって感じがしました。他のトレブルであまり聴かない曲を聴くことができたのも良かったです。

ボーイ・ソプラノ Franz Ellmer ~ 時代の空気感を伝える声2016年08月17日 16時00分48秒



MOZART THE COMPLETE MASONIC MUSIC (CDX 5055)
モーツァルト:フリーメーソンのための作品全集

6.Cantata: "Dir, Seele des Weltalls(カンタータ:汝、宇宙の魂よ)" for Boy Soprano, Male choir and Orchestra, K. 429
作詞 : Lorenz Leopold Haschka

Franz Ellmer (ボーイ・ソプラノ)
ウィーン・フォルクスオーパー合唱団 - Vienna Volksoper Chorus
ウィーン・フォルクスオーパー管弦楽団 - Vienna Volksoper Orchestra
ペーター・マーク - Peter Maag (指揮)

 作品全集と銘打っているだけあって、2枚組なんです。そこに、ボーイ・ソプラノの文字を見つけたので、それだけで買ってしまったCDです。しかも、演奏者からして、ソプラノ君はきっとWSK団員君!と思い込みしました。録音年が66年なので、64,67,69年辺りの来日組をチェックしたのですが、名前はありませんでした。なので、WSK所属である証拠は全然ありません。
 この2枚組の中でFranz君が登場するのは、6曲目だけで、しかも、なかなか歌ってくれないんだけれど、ホントにこの曲?とか心配しつつ待っていると、曲が始まってから4分20秒くらいから、8分53秒くらいまでをソロしていました。その4分半が、ホッとするほど良いのですよね。1966年という時代なのかもしれませんが、素朴で、楚々として純な演奏です。WSKっぽいような、当時だったら森もこんな感じだったような気もするので森、も候補に入れておきます。 
 モーツァルトっぽく温かくて、けがれが無いようなソロなのでとりあえずWSKにしておきますが、実際に違っていたら訂正するので、ご存知の方は、ご一報ください。

ボーイ・ソプラノFrancis BERNIER ~ 粋でオシャレなアルバム2016年08月18日 17時52分18秒



正直、第一印象は、映画コーラスくらいに歌える子って世界中には複数存在するんだ、と思いました。Francis 君もその一人。しかもPOPシンガーだからなのか、聴く対象者を意識して歌っているプロです。歌のジャンルがPOPSなのかシャンソンなのか軽音楽なのか等という分類がわからないですが、いきなり高音へ急上昇するような曲はありません。横揺れ曲を上手に歌っています。1曲1曲が意味ありげにオシャレでステキで惹かれるのですが、小粒かも。ドラマティックな曲も聴きたかったです。