アウグスブルク大聖堂聖歌隊~たおやかな空気感2018年07月26日 16時33分37秒


LEONHARD LECHNER: ST.JOHN PASSION・MISSA・MOTETS

 ソロもなく、曲想というかイメージというか、とらえどころがないような感じなのですが、おだやかでやさしくて、合唱のテイストもソフトで洗練されていて、珍しくも気が付けばこのCDを繰返して聴いています。アウグスってなんだか特徴がなくて、意識しないでも存在する空気みたいに上手過ぎるのですが、そこに癒されるのです。シャープ感をそぎ落としてあくまでもソフトにソフトに・・・。演奏に驚くようなドラマはありませんが、破綻が無く、たおやかで心地よくて、BGMとしても優れている演奏です。 (by Hetsuji) 2018/07/27 up

テルツ少年合唱団~1986 学習院初等科音楽鑑賞会2018年07月31日 14時46分00秒


 第2次世界大戦後、日本が落ち着き始め、経済が上向きになり、子どもの情操教育とかあったのかもしれませんが、1950年代にウィーン少年合唱団が初来日し3年ごとに日本全国をコンサート行脚したりして、少年(少女)合唱団の来日は1960年代から1990年代頃までたぶん80年代だと思いますが「東京にいれば世界中の少年(少女)合唱団を聴くことが出来る」と言わしめるほどに隆盛を極めました。
 その中で特にも1960・70年代には、来日記念アルバムなるものが作られ少年(少女)合唱団のライヴがリリースされました。TV放送もふんだんにありましたし、ファンにとっては至福の時代だったと思います。
 次第にライヴ盤のリリースはなくなりましたが、その後を引き継ぐように存在して居るのが『学習院初等科音楽会 ひびけ歌声』です。学習院創立百周年記念会館正堂での録音状態は、ベストとは言えるかどうかはわかりませんが、なかなかに貴重な音源です。
 1986年のテルツの来日メンバーは、私がハハーッと無条件にひれ伏すH・ヴィテックをはじめ、その他 様々な録音で名前を目にするソリスト君たちでした。この来日メンバーでの録音は、レコードでもCDでも複数枚残っている事実から団としても、テルツの歴史の中でも、特にも記録しておきたい時代の中の1時期ではあったと思います。
 演奏にはご愛嬌の部分もあります。音楽ホールっぽくない録音のために、例えるならファンが隠れてイケナイ録音をしたのが相当にきれいに録れていたレベルの採録ではあるのですが、ストレートにバーンと飛び出てくる音が魅力です。それにまた、収録曲も豪華です。(収録曲については、後日sounds'Libraryの方に掲載するのでそちらでご確認をお願いします。)ソリスト名が記載されていないのが残念ですが、耳で聴き分けることが出来なくても、当時、公に発売された録音で確かめることが可能でしょう。もちろん、この来日メンバーでのレコード&CDは発売されていますから、そちらで間に合うといえば、間に合うかもしれませんが、コンディションは日によって違いますし、ファンの楽しみはその違いを聴くことにもあると思います。鋼鉄の合唱は力強くてストレート。上手なんだけれど、耳がちょっと緊張するかナ・・・。
 学習院初等科合唱部の合唱は、ひばりや森の木のごとく、丸い小さな鈴のそれぞれにキラキラと金色の粉をまぶしたような涼しく爽やかな愛らしい声なのです。癒されます。