ボーイ・ソプラノ・ソロによる マーラー交響曲第4番ト長調 4.Sehr behaglich2008年06月08日 20時13分53秒

ボーイ・ソプラノ・ソロによるマーラー交響曲第4番ト長調 4.Sehr behaglich

Helmut Wittek (F32G 20256) 1987年6月録音

誰が何と言おうと、これが私にとっての基準値演奏です。
強靭な鋼鉄の喉から出てくる完璧な音・音・音・・・。
が艶やかに伸びて潤むのです。
それはまるでオーケストラと戦っているかのように聞こえたりもしました。
優しげな少年の何処から
挑戦的な歌声のパワーが出てくるのか不思議でした。
8分44秒を私は緊張して聴いたことを思い出します。

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Allan Bergius (First Classics FC-108) 1984年?

完璧バリバリのヴィテックの後で聴くアラン君のソフトな歌声は、登場時の印象度ではヴィテックに及ばないが、これが直しの効かないライヴ録音であることを考えると、オーケストラや聴衆との呼応、緩急、ffからppまでの声のコントロールなど大人顔負けのテクニックには驚かされる。歌を聴いていると10分があっという間に過ぎ去って、私はこのアランくんのマーラーを何度繰り返して聴いたかわからない。実際に演奏会場にいた聴衆はなおさら多くのものをアラン君の歌声から受け取ったことだろう。歌いきった後にしばし沈黙がありその後わき起こった大きな拍手がそのことを物語っている。演奏者と聴衆との間の信頼感やライブの良さを感じさせるCDでもある。

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Max Emanuel Cencic (Stradivali Classics/SCD-6050) Max君10歳の時の録音

ヴィテック君、アラン君と来たら、絶対にマックス君のCDも手に入れなくちゃ!と
根性と幸運(と何よりCHOIR友だちの助け)で手に入れたCD。
マックス君のビブラートはどちらかというと私は苦手なのですが
この盤では 表現力が後年そのままなのに
10歳という若い声は王子様のように新鮮で初々しいのです。
正直、別人かと思いました。
来日公演や、WSKでの多くの録音がこの声のままだったら
どんなにか良かったのに。
マックス君、ファンのみなさん、ごめんなさい。
今まで聴いたマックス君の演奏の中で
このCDでの演奏が一番好きです。

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Daniel Hellmann (Novalis/150 156-2)1999年3月録音

Max君のCDを入手した時点で大満足だったのに
これはCHOIR友だちから薦められた1枚。
室内楽用に編曲されたとかで今まで聴いた伴奏の中では
B-Sとの相性がバッチリ。
Daniel 君のソロは、透明感のある部分と、ちょっとくぐもって聞こえる部分があるように思う。
それらを使い分け
タップリある声量でゆったりと歌われると、
女声とは又違う優雅さが漂っているのだ。