ボーイ・ソプラノ Heldur Harry Põlda ~ 稀代のボーイ・ソプラニスト2016年09月05日 10時52分48秒



・・・す・・・素晴らしい・・・。格の違いを感じてしまいます。3作目ともなると、ボーイ・ソプラノ故に、もしかして変声という負の要素もありそうと邪推して聴くことをためらっていたのですが、この盤は、鋼鉄ダイアモンドの声でありました。むしろ、全2作以上に、少年らしさが増していたのは驚きでした。声が微妙に0.01%低くなったかもしれないから? 声が低くなったからこそ、逆にとんでもなく高音を要する曲を歌っているかのようです。柔らかさはなりをひそめ、代わりに真っ直ぐ天を衝く声に変貌しています。特別な才能を受けた故の返礼的な作品群には、挑戦する勇気や歌うことへの礼儀や背負う名誉等々、騎士道精神すら感じさせてくれます。・・・にしてもオソロシイ程の高音です。そしてその声を活かす選曲になっているようです。ショパンの別れの曲もHelder君だからこそ、の出来栄えです。これ1曲だけでもコンサート1回分の価値があります。オーケストラも非常に素晴らしい。Helder君のCDは3枚所有していますが、3枚が3枚ともHelder君のそのときどきの声の特長を活かしきった選曲がされているのとベスト・コンディションで録音されているのが、本当に素晴らしいと思います。加えて、今回のCDには、前2作とは違った趣き、ボーイ・ソプラノ故の切なさや儚さまでも収められているようで、伸びやかな超高音を聴いていながら、なぜか泣けそうになってしまい困りました。選曲にあるのかもしれません。数多くのレコードやCDをリリースしたボーイ・ソプラノは数多く存在しますが、このHelder君に匹敵する完成度のみの作品を残した完璧主義者はそれほどには居ない、と思います。存在そのものが素晴らしすぎます。稀代のボーイ・ソプラノに極東日本から拍手を送ります。尊敬に値する立派なボーイ・ソプラニストです。

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