ボーイ・ソプラノ ROBIN BLAZE ~ 活躍しているカウンターテナーで、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージック声楽科教授という肩書を持つ彼の、かけがえのない少年時代をとらえた素敵な1枚2014年11月08日 15時51分01秒




(alpha APS 365)
録音が1985年11月なので、入手までに29年を要したLPです。ボーイソプラノの録音は私のようなファンにとっては垂涎ものですが、当の歌った少年にとってはそうでもないらしく、問い合わせしても、「実家に1枚ある」「お母さんが1枚持っている」とか、つまりは〈譲れるような余分な在庫はない〉と言われることも多く、中には〈録音した事実に触れられたくない〉方もいるらしいです。という訳で、リアルタイムを逃した者には、その録音を手にすることは、非常に困難になりますが、今回も又、Choir友だちが入手してくれました。本当にいつもどうもありがとうございます! 頭の中にパッと思いつく録音がまだ少なくてもLP2枚、CD2枚はあるので、これからもどうぞよろしくお願いします。
 さて、このROBINくん、モードリンカレッジでもソロしていたみたいですが、聖歌隊のソリストとしては、まっすぐに伸びるクリアな高音が美しく、良いソリストであっただろうことが推測できます。歌い方も真面目で、いかにも優等生的で好感が持てます。Hymn to God the Father・・・ なんてきれいな声なんでしょう。選曲も素晴らしく、さすがalphaというレーベルです。イギリスとしては珍しくないけれどボーイソロの選曲としてはなかなか見かけないV.Williamsが目立つ選択かもしれません。
 敢えて無伴奏で歌われた Abide with me も麗しく、翳りのないクリスタルな声の響きが残されていました。
 今は複数のCDを出し活躍しているカウンターテナーで、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージック声楽科教授という肩書を持つ彼の、かけがえのない少年時代をとらえた素敵な1枚のレコードでした。

少年合唱 Escolanía del Escorial ~ アンコールに用意されていそうな小品集2014年11月15日 11時31分33秒



Escolanía del Escorial
 ちょっと音的にざらっとした響きがゾクっと心地良いEscolanía del Escorial のCDです。採録されている音が非常にリアルでもしもその場にいたらの音、と連想できました。一人一人の声の個性を活かしたままで、合唱を作り上げているので、緊張することも無く、聴いていて和み、リラックスしてしまいます。トレーナー?もお似合いですね。
 選曲は、コンサートにおける、アンコール曲収録、という感じでしょうか。中に、中国の曲もあったので、このChoir、中国公演したのかな?
 中に、鍵盤楽器の伴奏ですが、曲想としては琴(ハープではないような・・・)をイメージするものもありました。
選曲を見ると国それぞれ、ですね。多岐にわたってて聴いていて楽しかったです。
 ただ、手に取りにくかったのはこのCDカバーにありました。
Fco Javier Rodríguez Braojosさんのソロも楽しめますし、聴いて良かった1枚でした。

少年合唱 Escolanía del Escorial ~ 合唱団の特質を把握しやすい標準的な選曲のCD2014年11月15日 17時17分08秒




 フォーレとかメンデルスゾーン他、少年合唱やボーイ・ソプラノを楽しむには、聴きなれた親しみやすい選曲で、この聖歌隊の特質を楽しめると思います。
 一緒に歌い方、芸術的な完璧さを求めて緊張しつつ聴く方、等々、それぞれのアプローチの仕方があるとは思いますが、普通にリラックスして聴くことが出来るCDだと思います。
 ここの聖歌隊はCDのカバー写真にも力を入れている(と感じた)ので三つ折りの紙ケースを開いたときに現れる写真も微笑ましいです。
 実力的にはどうなんでしょう? 決して下手ではありませんし、合唱の音質も好みですが、神経をすり減らしてキビシイ練習をし、その出来に一喜一憂する聖歌隊ではなさそうな感じ。伸び伸びと歌っているようです。
 疲れた時や一人でホッとしたい時などに、力を貸してくれそうな歌声だと思います。