ウィーン少年合唱団 名前を公表されないソリストくん ~ HARNONCOURTが考えたMATTHAUS ― 2008年12月23日 17時17分50秒

JOHANN SEBASTIAN BACH:MATTHAUS-PASSION, BWV 224
:NIKOLAUS HARNONCOURT (642536 AH)
(P)1971
Gesamtleitung:Musical Direction:NIKOLAUS HARNINCOURT
Solist Wiener Sangerknaben, Sopran/Paul Esswood, Tom Sutcliffe(1), Alt / Max van Egmond, Michael Schopper(2), Bass/ Knabenstimmen des Regensburger Domchorus(Einstudierung:Christoph Lickleder), Mannerstimmen des King's College Choir, Cambridge(Leitung:Conductor: David Willcocks)
これはソプラノをウィーン少年合唱団員、合唱の少年声をレーゲンス、男声パートをキングスカレッジが請け負った不思議な組み合わせの演奏の、抜粋盤。
当時、アーノンクール氏が考えるに、ソリストがウィーン少年合唱団員、ボーイ・ソプラノとアルトはレーゲンスの聖歌隊員、男声パートはキングスが、世界最高峰だったんでしょう。
昔、全曲盤を聴いたときには、う~ん、上手かもしれないけれどバラバラな感じで、心にこうグッと来ないんだよな~と思った記憶がある。
マタイは、なんか、人間的で情に溢れ、ドロドロしていてカッコ悪くて切実という先入観が私にはある(前奏が聞こえたらさあ泣く準備、みたいな)ので、アーノンクール氏は上品過ぎ。
そして汚れのない金属面みたいに美しくてとても冷たい。
シャープって言葉を換えた方が良いかも。
エスウッドさんもきれい過ぎ、かな?
抜粋盤は、ほとんどが男声ソロばかりの中で、聴きどころは、合唱と、唯一のソプラノ・アリアになる。
このソプラノ・アリアは、とっても気品高くて素晴らしい。
不思議なんだけれどウィーン少年合唱団員のソロには「艶」があるものね。別名「華」とも言ったりする。
男声ソリスト以上の演奏を聴かせているのに、この頃のウィーン少年合唱団の方針で、少年ソリストの記名はなし。
ファンからしたら、方針じゃなくって「怠慢」ですよ。腹立つな~、もう。今なんか、バンバン、名前を出しているのにさ~。
良い時代のソリストは無名で終わらせるわけ? 許せん!って思うぞ。
合唱はクールすぎて、きれいね、で終わってしまう。
マタイにしちゃあ、体温が欠けている歌声なのだ。
全曲盤は持っていたはずだが、再び聴くのはあとになりそうだ。
ソプラノ・ソロだけ聴けばよいって感じかな。だけど、さすがにオーケストラは素ん晴らしいです。
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