ボーイ・ソプラノ Louis-Alexander Désiré ~ ボーイ・ソプラノと女声との間の深い溝2016年09月29日 12時27分06秒



 このカバー写真が好きです。
 ライヴ録音のときよりも、声のトーンが落ち着いて聴きやすくなってきました。反面、ちりめんヴィヴラートが全体を覆っていて、かなり目立つようになっていました。それ自体を技術としているのかもしれませんが、腹筋を鍛えていないから声が震えるレベルに、特にもボーイ・ソプラノのジャンルでは、聞こえたりするものです。Louis-Alexanderの声の特性と聴く相手を考えたとき、多くのトレブルが歌うようなDowland, Schubert, Bach Gounod は避けて、イタリアとかおフランスの作曲家を入れた方が良かったかもしれないです。収録曲名は魅力的ですが、Bel Canto としてのLouis-Alexanderは声量が足りないのです。このような歌唱法は声の楽器としての身体が完成している大人の女声に圧倒的に分があると思います。なので状況は、ボーイ・ソプラノと女声との間の深い溝に落ちた感じ、でしょうか。2枚のCDを聴く限り、ボーイ・ソプラノの段階では、彼の声の資質からは歌を学ぶ先生のジャンルがどうだったのかな、と思います。ただし、グループでリリースしているCDは成功していると思います。なので、この歌い方が結果に結びつく男声に変貌して、活躍してほしいです。