ボーイ・ソプラノVincent Frisch ~ 優美な曲を凛々しく~2016年09月25日 08時03分14秒



 Klaus Mertens の Bassbaritonが中心でかつ看板の録音ですが、Knabensopran の Vincent Frisch が、男声と対等の活躍をしているCDです。こういうタイプの録音は、古くから実力あるボーイ・ソプラノを配して存在していましたが、このCDもその中の1枚に属すると思います。
 ときに巻き舌などのアクセント使い等、バロック的というか古典的というか、優雅な演奏です。収録されている曲のいくつかは、少年合唱やソロで歌われているなじみ深いものです。ここでは男声で歌われていますが、残念です。
 Vincent Frisch の演奏は、Klaus Mertens に呼応することを心得ていて、ただし声のトーンが高い、つまりは、技術的にも男声と対等に聴こえます。なので、 Vincent Frisch がもっと活躍して良い録音だったと思います。ちょっと彼の出番が少な過ぎました。少年合唱&ボーイ・ソプラノ・ファンとしては、少年合唱団でこのプログラムを聴いてみたいものです。