ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団 THOMANERCHOR LEIPZIG ~ 王道中の王道の合唱2008年11月29日 22時04分29秒

ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団

JOHANN SEBASTIAN BACH:KANTATEN BWV 18 UND 62 (ARCHIV PRODUKTION 198 441)
Recording: Leipzig, Hans Auensee, 28.-30.(31.)November 1967
Dirigent:Erhard Mauersberger

 ここでは第18番《天より雨くだり雪おちて》BWV18 Gleich wie der Regen und Schnee vom Himmel falltと、第62番《いざ来ませ、異邦人の救い主》ⅡBWV62  Nun komm, der Heiden Heilandが取り上げられている。

 この二つが何故とりあげられたのかは外国語文盲故に不明。異教徒には計り知れない意味があるのかもしれぬ。

 バッハのカンタータシリーズの対訳を引っ張り出して聴いた。

 あの有名なシリーズと比較するとこちらの作品の方が溌剌として威勢がよいような気もする。けれど少年合唱ファンのバイブル(?)でもあるあのシリーズが世に出てしまったからなあ・・・。

 それから、もう一つ、気が付いたことがある。トーマス教会の合唱は、全体に張りがあって、67年の録音であるが、時代による古さを全く感じさせない。
 どうしてもソプラノやテノール等大人のソリストが目立ってしまって、どちらかといえば合唱の印象が薄いのだが、私の耳には、少年声の音質が理想的な色彩と温度をもって聞こえた。

 この録音では、男声部は研鑽の余地有りと感じたが、こと少年声部に関しては魅力を感じた。

 この時代のドイツの3高峰、レーゲンスのどこか希薄なこの世のものとは思えない木漏れ日のようなやさしさやわらかさ、クロイツの堅固な内にもろさ、もろさの内に強さを秘めた風雅に鄙びた合唱を味わうにはレコードに限る。
 が、このトーマナの合唱は王道中の王道、いわば枝葉をそぎ落とした幹だけの趣があり、時代に左右されない「合唱」の基本姿勢のようなものを感じる。

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