ボーイ・ソプラノ Phillip Watkins ~ 細く高い声と繊細なビブラート2009年01月03日 18時53分50秒

Phillip Watkins 

PHILLIP WATKINS (WREN RECORDS WRE 1026)

PHILLIP WATKINS(Boy Soprano)
Piano:CASSIE SIMON

こーゆー言い方、しちゃって良いかな?
余りに写真のイメージとのギャップが在り過ぎる演奏(曲も)でビックリ!
細く高い声、ビブラートの付け方、まるでトーキー時代?の女優さんが歌っているみたい。

カナダのボーイ・ソプラノ GERARD BARBEAU にも雰囲気が似ています。時代でしょうか?どうも1969年の録音みたいなのですが。

出自はどうであれ、アレッドみたいな正統派(って何?)イギリスのトレブルを期待していたのですが、見事に驚かされました。

1面に3曲、2面に3曲収録。
知っていたのは、「楽に寄す」のみ。

でも、もしかしたら、小鳥さんのような声の細さは当時の録音技術によるのかもしれません。
現代の技術があれば、もっと、豊かなボーイ・ソプラノが残せたかもしれないと思いました。

ウィーン少年合唱団 ~ 一瞬一瞬を生きている「音」2009年01月03日 21時05分59秒

ウィーン少年合唱団

来日記念盤 故郷のうた ウィーン少年合唱団~ドイツ・オーストリア民謡集(RVC-2337)1979年5月1-4日
ウィーンシューベルツァールで録音。
ウィーン少年合唱団(ウーヴェ・クリスティアン・ハラ指揮)

これは、80~90年代を少年合唱のコンサートに通い続けた私の友人に、そのきっかけを与えたウィーン少年合唱団 80年来日組 の来日記念盤として売り出されたLPである。

実際の録音は10ヶ月近くも遡るが、80年来日組が持っていた本家本元最上級の天使の歌声系の響きに通う音が残されている。

ウィーン少年合唱団特有のソプラノの気品高さとともに、アクセントの付け方にメリハリが効いていて少年ならではの清々しい魅力も感じられる。

今聴き直すと、改めて音の変遷を感じ、合唱団名は変わらなくても、「音」は微妙に移り変わることを思い知らされる。

折々の団員と指揮者が創りだす合唱の「音」は一瞬一瞬を生きている。

その79年の団員たちの「気=精神性」を、みごとにつかまえたこの録音は、日本語で受ける「民謡」のある種のイメージを飛び越えて、故郷の素晴らしさを、美しく誇り高く歌い上げている。