ボーイ・ソプラノ Pontus Lindqvist ~ 子どもたちだけで歌ったメサイアのソリスト ― 2016年10月15日 16時09分01秒

Georg Friedrich Handel
MESSIAS för unga röster
1998年3月29日Live-recording from Oscar Church,Stockolm
MESSIAS för unga röster
1998年3月29日Live-recording from Oscar Church,Stockolm
ソリストがボーイ・ソプラノとガール・ソプラノ、そしてガール・アルトで、合唱も少女と少年のみで、メサイアを録音してしまいました。しかも、ライヴです・・・やっちゃってくれましたねぇ! 拍手喝采です。
プログラムを確認すると、完全全曲版ではなくて、ピックアップ版かもしれないですが、こんな冒険盤には、なかなかお目にかかりません。男の子の声だけではなくて、女の子の声も混じっていますが、年齢が若いためか、なかなかに爽やかな音質で、潔い歌い振りです。この若さ純粋さの勢いが、全てを超越してる、そんな演奏だと思います。
考えてもみてください。教会で、この大曲を子どもたちだけで演奏しきってしまったこと、それをライヴで残してしまったことが、どんなにスゴイことなのか。
Pontusくん、Rebeccaさん、Annaさん、のソリストさんも立派に大役を果たしました。量的にもソロの主役とも言えるPontusくんの、こわれそうなほどに繊細なクリスタルグラスの響きの美しさ、Rebeccaさんの安定感、、Annaさんの少女声的な響きの切なさ、それぞれに味わい深かったです。Pontusくんよりも、少女声の二人は比較的上の年齢の団員が選ばれたように感じました。
この盤を聴く限り、乱暴に言えば、マタイもあっさり歌いきってしまいそうです。酸いも甘いも知り尽くしている大人故に出来る演奏と、人生の喜怒哀楽が真の意味で身に染みていないからこそ出来る演奏があると思います。その意味で、若い、幼いということは、一瞬の貴重な時代かもしれません。
18.How beautiful are the feet of them
19.I know that my Redeemer liveth
あたりは、ソロで歌われることも多いですが、この盤では合唱です。食べる苦労をしていないがゆえにサラッと歌うことができることの素晴らしさを感じた2曲でもありました。
とにかく、ライヴ会場に居たとしたら、スタンディングオベーションしていたことでしょう。ブラボー! オスカー少女合唱団 オスカー少年合唱団 オスカー児童合唱団。ブラボー! Pontusくん、Rebeccaさん、Annaさん。
プログラムを確認すると、完全全曲版ではなくて、ピックアップ版かもしれないですが、こんな冒険盤には、なかなかお目にかかりません。男の子の声だけではなくて、女の子の声も混じっていますが、年齢が若いためか、なかなかに爽やかな音質で、潔い歌い振りです。この若さ純粋さの勢いが、全てを超越してる、そんな演奏だと思います。
考えてもみてください。教会で、この大曲を子どもたちだけで演奏しきってしまったこと、それをライヴで残してしまったことが、どんなにスゴイことなのか。
Pontusくん、Rebeccaさん、Annaさん、のソリストさんも立派に大役を果たしました。量的にもソロの主役とも言えるPontusくんの、こわれそうなほどに繊細なクリスタルグラスの響きの美しさ、Rebeccaさんの安定感、、Annaさんの少女声的な響きの切なさ、それぞれに味わい深かったです。Pontusくんよりも、少女声の二人は比較的上の年齢の団員が選ばれたように感じました。
この盤を聴く限り、乱暴に言えば、マタイもあっさり歌いきってしまいそうです。酸いも甘いも知り尽くしている大人故に出来る演奏と、人生の喜怒哀楽が真の意味で身に染みていないからこそ出来る演奏があると思います。その意味で、若い、幼いということは、一瞬の貴重な時代かもしれません。
18.How beautiful are the feet of them
19.I know that my Redeemer liveth
あたりは、ソロで歌われることも多いですが、この盤では合唱です。食べる苦労をしていないがゆえにサラッと歌うことができることの素晴らしさを感じた2曲でもありました。
とにかく、ライヴ会場に居たとしたら、スタンディングオベーションしていたことでしょう。ブラボー! オスカー少女合唱団 オスカー少年合唱団 オスカー児童合唱団。ブラボー! Pontusくん、Rebeccaさん、Annaさん。
ボーイ・ソプラノ Pontus Lindqvist ~ 青く成熟した少年ゆえのソプラノ ― 2015年03月22日 20時57分34秒

このCDはリアルタイムでは入手できず、ずっと聴いてみたいと思っていたものでした。それが、sounds'Libraryのサイトで、Wingさんの原稿を読み、欲しい病が再発、検索したら今までかすりもしなかったのに、今回は、幸いUSアマゾンで高額中古のCDを見つけて入手に至りました。
クリアで安定したやさしいソプラノで、CD全体の完成度も高いと思いました。それと器楽演奏が良くて、彼の声を愛しげに包んでくれている感じに和みます。半分ほど、私は初めて聴いた彼の国の曲でしたが、5番の曲なんか可愛らしく彼の声に似合っていました。
その他、聴きなれたB-S向きの名曲が収録されています。特定の国のB-S以外のCDは、なかなか手に入れることも難しいですが、アマゾンでダウンロードは出来るようなので、お気に入りの曲だけでも(声が出ていながらも声そのものがどこか儚げな)彼の声で聴いてみて欲しいと思います。ただし、名探偵コナンの戦慄のフルスコアをご覧になった方には編曲がコナンの方が良いと私は思うので14番の曲はおすすめいたしません。
故郷の街で家族と一緒の楽しいクリスマス~ Adolf Fredriks Gosskör ― 2011年11月27日 14時11分30秒


In the bleak mid-winter(SCD1139)
そろそろクリスマスですね~。心の中に暖かい暖炉の火とゆり椅子が欲しい季節が近づいています。街の喧騒とは無縁に。(って田舎暮らしの私が言うことでもないか・・・)
さて、この合唱団。
ザラザラした音、とでも言いましょうか。個々の声を均さない音が集合したときの気持ち良さを合唱に感じました。イギリスのキャロルっぽい雰囲気で始まるのだけれど、私が面白いと感じたのは4曲目。・・・ホッホッホ~とか、・・・ノンノンノン~とか、鼻にかかった合唱で歌われるのが楽しいんです。
この合唱団は、私の耳には、ソプラノ、第2ソプラノ、アルトもしくは、ソプラノ、アルト、第2アルトって感じで音域が意外と広い。変声間近?、もしくは変声中?っぽいような男の子のザラついた声が魅力的に感じます。そこが合唱を自然に感じ、リラックスして聞くことができる所以かも。
タイトルにもなっているのは有名な曲ですが、なかなか聴くことのない曲、聴きなれない曲がとても素敵です。男声ソリストさんが入っていますが、それはそれで良いものですね。
都会暮らしの人に、幼い頃に家族と過ごした故郷の街でのクリスマスを思い起こさせるような演奏にも思います。
そろそろクリスマスですね~。心の中に暖かい暖炉の火とゆり椅子が欲しい季節が近づいています。街の喧騒とは無縁に。(って田舎暮らしの私が言うことでもないか・・・)
さて、この合唱団。
ザラザラした音、とでも言いましょうか。個々の声を均さない音が集合したときの気持ち良さを合唱に感じました。イギリスのキャロルっぽい雰囲気で始まるのだけれど、私が面白いと感じたのは4曲目。・・・ホッホッホ~とか、・・・ノンノンノン~とか、鼻にかかった合唱で歌われるのが楽しいんです。
この合唱団は、私の耳には、ソプラノ、第2ソプラノ、アルトもしくは、ソプラノ、アルト、第2アルトって感じで音域が意外と広い。変声間近?、もしくは変声中?っぽいような男の子のザラついた声が魅力的に感じます。そこが合唱を自然に感じ、リラックスして聞くことができる所以かも。
タイトルにもなっているのは有名な曲ですが、なかなか聴くことのない曲、聴きなれない曲がとても素敵です。男声ソリストさんが入っていますが、それはそれで良いものですね。
都会暮らしの人に、幼い頃に家族と過ごした故郷の街でのクリスマスを思い起こさせるような演奏にも思います。
Göteborgs Gosskör ヨーテボリ少年合唱団 "Can ut i hela varlden..." ~ 残響もうるわしいクリアヴォイス ― 2009年11月21日 02時42分07秒

レコードを買うときは、聴いてみたい理由があって買うのですが、すぐに聞かないで放置しているうちにその理由を忘れてしまう。
そんな未聴のレコードが押入れを占領しています。
これなんかは、印象度の高いカバーなのに、改めて手にしてビックリ・・・なに、なに、なにこれ、この写真?
そんな未聴のレコードが押入れを占領しています。
これなんかは、印象度の高いカバーなのに、改めて手にしてビックリ・・・なに、なに、なにこれ、この写真?

歌っているのは、スウェーデンの港湾都市(スウェーデンの中でストックホルムに次いで2番目に大きな都市)であるヨーテボリにある少年合唱団。
関係ないけれど、ステキなのは、英語名でいうと、「ゴート人の都市」を意味するそうです。
ゴート人! ルパン3世に出てきませんでしたっけ?
関係ないけれど、ステキなのは、英語名でいうと、「ゴート人の都市」を意味するそうです。
ゴート人! ルパン3世に出てきませんでしたっけ?

この盤は、年少の男の子(?)の「(何か話している)・・・アーメン」から始まります。
その子どもの声が繊細に細く高いのですが、ヨーテボリ少年合唱団の合唱の音も、繊細なクリア・ヴォイスです。そこに、エッジの滲んだ変声後の声が重なります。
ヘンデルがソプラノ・ソロで、ソリストは、合唱の音の色彩とは微妙に違う木管系なのが、不思議です。ソプラノ群のキラキラ感は、きっとコンサートの初めにアーメンした小さい子どもをメンバーに入れているから、なのでしょうか。昔の東欧系のCHOIRみたいな艶や輝きがあるのですが、少女系にあるような音の甘さはないように思います。
音はキラキラと華やかなのに、聴き続けていると、なんだかしっとりとした湿度もあって、気持ち良い。
世界中には上手な合唱団が数多く存在しているのでしょうが、上手度ではなくて、真摯度で、好きになってしまう合唱団です。
それは、ヘンデル、バッハ、ラッソ等よりも、馴染みの薄い(私には馴染みの無い)作曲家の作品から伝わってくるものが多いのです。
ガラスを触れ合わせたときの音のようにクリアだけれど、決してシャープだけではなくて、むしろ、やさしい音色。コンサート会場の残響がそうさせているのかもしれません。
同じソプラノでもメインのソプラノの端っぽが年少団員の声でコーティングされて、同質の変声後の声が裾野に広がっていく。
実に聴衆を包み込むように友好的で、開放感に溢れた合唱に聞こえました。
・・・聴いてみたい、実際に。
どこか、団員くんそれぞれの個声が残っている感じが、聴いていて、染みてくるのだと思います。
そうそう・・・WSKの数十年前のコンサートで聴いたクリアに澄んだソプラノを思い出してしまいました。
体型の何処が違うのか、・・・アジア系少年には出せない音ですね。
Pontus Lindqvist (Adolf Frederiks Gosskor) ~ 輝くクリスタル・ヴォイスの響き ― 2008年12月10日 21時06分42秒

Pontus Lindqvist - Gossopran (PONTUS 1)
1998年録音
CHOIR友だち経由で入手出来たCD。故にしっかりとサイン入り。
Pontus君はスウェーデン生まれですが、母国+イギリスのCHOIRでのキャリアもあるようです。
シューベルトのSalve Reginaに始まり、パーセル、フォーレ、モーツァルト、ラッター、等々、ボーイ・ソプラノのクラシック系名曲が収録されています。
全くエアを含まないクリア・ソプラノで歌われるフォーレのレクイエムもきれいだと思いました。
硬質のキラキラしたボーイ・ソプラノ・ソロで歌われるLaudate Dominumが聴こえてきたときには、WSKのステージが浮かびました。
ただし彼のソロを支えるのがBOYS CHOIRではなくて、男声と女声のようでした。(が、これも悪くはありません)
このようなクリスタル・ソプラノが、Laudate Dominum ,Panis angelicus ,Pie Jesu などのボーイ・ソプラノの名曲を録音したCDの例は、珍しいような気がします。(私が聴いていないだけ、かもしれませんが)
クラシック系と書きましたが、実は収録されているのはそれだけではなくて、これは、彼のクリスタル・ヴォイスのきらめきを楽しめるCDです。
まさに曇りの無い「美しい声」だと思います。
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