パリ「木の十字架少年合唱団」 ~ パリ木 私の中の1曲 MAMAN ― 2008年11月02日 21時24分25秒

Les Petits Chanteurs a la Croix de Bois a Bobino (Pathe EMI EG 917)
direction:1.3.4. Abbe R. Delsinne/2.Mgr Maillet
1971年だったと思う(たぶん)、パリ木のTVコンサートを聴いて、ある曲に強烈に魅かれた。
全体合唱から、実にパリ木的な艶と憂いと声量のあるソロが浮かび上がり、又、合唱がソロをもり立てるそんな曲。雰囲気から母親を賛美する曲ではなかろうかと思ったがタイトルはわからないし、その後聴くことはなかった。
それがこのEPに収録されている「4.MAMAN」である。
この盤での演奏は、以前TVで聴いた演奏の印象と比較すると、変声前のパートは、合唱もソロもやせ細っていてパリ木的な豊潤さに欠けて物足りなく、当時の感動には及ばないのだが、変声後のパートも加わっているのが珍しい。
80年代の始め頃、私はパリ木ファンを自称していた。
実際には80年代のパリ木にはそれほど夢中になっていたわけではないので、70年代の印象を引きずっていたんだと今はわかる。
私の中では、まさに70年代のDelsinne神父が率いていた合唱の音が「パリ木」で、一番好きなのはその時代。
この盤でのDelsinne神父の選曲は「1.NOUS SOMMES TOUS DES FRERES」「3.CAPITAINE TROY」ともに、子どもの歌としてパリ木の選曲として、当時の新しさを感じさせる、他盤では選曲されていそうもない内容になっているのが面白い。(Delsinne神父が創るパリ木のイメージの音ではないところも)
逆に、マイエー神父の2.LA NUITは、パリ木伝統の1曲で、全ての時代、全ての指揮者、どの団員の演奏で聴いても外れはないと思うが、中でもマイエー神父による指揮の演奏は、厳粛でありながらも人間の温もりが伝わってくる。
ソリストも伝統的なパリ木タイプで、湿度のある甘い声でゆったりとした気持ち良いビブラートを堪能させてくれている。
コメント
_ 67年パリ木のファン ― 2014年07月01日 17時26分50秒
_ Hetsuji ― 2014年07月05日 00時59分56秒
当時、同じようにTVをご覧になっていて、同じく「良かった」という思いを共有できている方に出会えてうれしいです。私も録音はしたのですが、テープが切れてしまって・・・。パリ木に限らず、カセットだけではなくて、ビデオも、今となっては貴重録音や録画がズタズタ&ヨレヨレです。当時、20年くらいしか持たないとか言われていたのですが、仕方ないですね。
良かったら、sounds’Libraryのパリ木の方へもお越しください。
_ 67年パリ木のファン ― 2014年07月17日 17時06分03秒
60年代以前のパリ木のコレクションたくさん掲載されていて羨ましいです。私は、混成だったころのパリ木、特に60年代の後半の歌声が好きなのです。でもみなさんほどの、情熱はもちあわせていませんでした。まわりに少年合唱の愛好者もいませんし…。私よりも年上の合唱ブーム真っ最中の方は、ネットでもなかなか見つかりませんね。おそらく同年代の方と推察しますが、とても貴重なサイトだと思います。
_ Hetsuji ― 2014年07月19日 22時42分03秒
再度のご訪問をどうもありがとうございます。
私はデルシーヌ神父様の時代が好きです。
私がChoirファンに入りこみ始めた時には
既に多くのファンの方々がいらっしゃって
実に多くのレコードを持っておいででした。
WSKの初来日が1955年ですが、おそらく
ネットには登場することも無い、ですが、貴重な思い出等々を心にしまっているファンの方々も数多くいらっしゃると推察します。
私が意識して収集し始めたのは1999年からですが、それでもサイトには掲載しきれません。
パリ木もそうですが、世界には本当に多くの素晴らしいChoirがあって、録音も数多く残されています。
ここ2年くらいはケンブリッジ・キングズカレッジを整理中です。
パリ木もまだちょっとレコードが残っています。
私が10人くらい居て一気に聴けたら良いのですが。
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