LES PETITS CHANTEURS A LA CROIX DE BOIS パリ「木の十字架少年合唱団」 / 実力集団が、ふるさとの歌を慈しみ、余裕を持って、楽しんで、音楽を創っている雰囲気に溢れた盤2008年11月23日 14時34分58秒

パリ「木の十字架少年合唱団」

"Chanson du Pays de France"
LES PETITS CHANTEURS A LA CROIX DE BOIS(vanstory VS3602)
Direction:Bernard Houdy

 録音年が、80&82来日の間の81年なので、カバー写真の中に来日した団員くんがたくさんいても良さそうなのに(大きくなったFAUVET君らしきお子みっけ!)80&82は個性的なお顔立ちの団員くんが多かった割に、カバー写真の団体には見かけなかったので、少年の声はまさに「旬」がものをいうと思った次第。

 さて、この盤の選曲は、古くから伝わる(?)フランスの歌。「1.L'AMOUR DE MOY(モワの愛)」「2.VOICI LE MOIS DE MAY(ほら、5月)」「6.LE TEMPS DES CERISES(桜んぼうの実る頃)」等、来日コンサートで歌われた曲が選曲されている。

 普通に歌えそうなきれいなメロディラインの曲ばかり。ほとんどがソロ及びデュエットの個人団員をバックコーラスが支える趣。なかなか楽しく聞えます。ソロの声質はフルート系あり、クラリネット系あり、上空ピッコロ系も健在でさすがパリ木。

 ただし、気になるのは、変声まえの声がアルトでも低い声を頑張ってくれているので、ちょっとお茶目っぽいところ。

 パリ木のソリストは、CHOIRのソリストというより、表現力にスター性があって華やかで、ときに少年歌手のよう。まさにシャンソン。聴き方によっては、リベラ的でもあります。ずっと自然で聴きやすいけれど。ソプラノに残る適度な湿度が心地よいのです。

 パリ木にソリストがいなかったことはありません。高水準のソリストはいつの時代にも存在しています。この盤しかり。「6.LE TEMPS DES CERISES(桜んぼうの実る頃)」のラストにさりげなく高音が用意されているのですが、ここでもソリスト君は、なんなくきれいな高音を聴かせてくれます。

 これは、実力集団が、ふるさとの歌を慈しみ、余裕を持って、楽しんで、音楽を創っている雰囲気に溢れた盤で、聴いていると、やさしい穏やかな気持ちに包まれます。

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