ボーイ・ソプラノGary Strutton ~ ボーイ・ソプラノへの想いをよみがえらせてくれたソリスト2016年10月03日 10時47分51秒




 このCDで最初に持ってきた曲、英国トレブルの専売特許的な曲ともいえる Walking un the Air での、Gary君の最初の一声を聴いただけで、心の底から、うわ~っと込み上げてくるものがありました。やわらかく伸びやかでありながらも、繊細で儚く涼しい声。この声から溢れる清涼感が聴き手の心を癒します。木管系のソフトさの中に、音一つ一つの表面にはミクロのプラチナのパウダーでコーティングされた金管系の輝きも、味わうことが出来ます。もしかしたら変声期に入りかけているのかもしれないですが、それすら良い味です。
 この声があるから、私はイギリスの聖歌隊LOVEなのだと再認識しました。女声に匹敵するように歌えています的では決して無いですが、上手とかヘタのとかの次元を超えて、どう聴いても女声には出せない声と、聖歌隊員としての心得の範囲内での、媚の無い演奏が好きなのだと。
 カバー写真の彼よりは、声だけ聴くなら、2歳は若い聖歌隊員を想像してしまいそうです。ファン心をくすぐる選曲も聴き易く愛らしい。8.Cavatina を初めて聴いたかもしれないですが、ドラマがありそうな曲で引き込まれました。
 どの聖歌隊にでも必ず1人は居そうな、英国聖歌隊の典型的・模範的な、普通の上手なコリスター。この素直さと、寒色系の声質こそが、私がボーイ・ソプラノを好む理由です。
 聖歌隊や男声ソリストとの共演も、キーボード等のシンプルで穏やかな伴奏も、Gary君とお互いを引き立てあっていて、調和していました。又、収録された音そのものの響きも、美しかったです。
 最後に、青いボールペンで書かれたGary君の直筆メッセージとサインまで見つけて、その心遣いにも「きゃ~っ!!♡」と嬉しくなったCDでした。

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