ボーイ・ソプラノ 村上友一 ~ 記憶の宝石箱の中に収められた少年時代2016年10月31日 07時43分38秒


今となってはもう入手のいきさつを忘れてしまったのですが、NCDS 39は、直接、村上家へ連絡して譲っていただいたので、そのときに、いただいたのかもしれないカセットと収録されていた曲です。NKCD 371が出る前だったかもしれません。24番までがNKCD 371の収録曲と同じで、更に未発表分の曲も入っていました。その未発表分のうち、3.ヴォイケ・サペーテはその後、air に収録されたのかもしれません。ですが、夏の思い出を始め、未発表の曲がまだまだありそうです。村上家の大切な記憶の宝石箱の中に友一さんの少年時代が大切に収められていることでしょう。

ボーイ・ソプラノ 村上友一 ~ 澄み切った声で聴く清んだ日本語の歌2016年10月30日 11時13分41秒



 10歳 1990年1月録音のようです。
 聖歌隊系の少年たちがプライベート録音するような味わいがあります。清んだ日本語で日本語の歌を聴くことができるのは貴重ですし嬉しいですが、欲を言えば、収録曲は1曲1曲が時間的に短いのが、残念です。音楽として聴くことを考えれば、できれば3分を越えるような曲を集めて欲しかったです。発音で言えば、個人的には、n、no が、ほんのちょっとだけ気になった程度。ですが、日本語の遺産とも言える?童謡?を澄んだ声で残してくれたことは、それこそ、レガシーと言えると思います。ラジオとかで毎日1曲流してほしいほどの美しさです。

ボーイ・ソプラノ 村上友一 ~ 世界に誇れる日本最高峰のボーイ・ソプラノ2016年10月29日 18時32分50秒



 ただしこのCD air は、メジャーをターゲットにしたCDのためか、時間確保が主な理由だと邪推しますが、ピアノソロが入っていることによる間延び感が半端ないです。このCDを聴いたときには、せっかくのボーイ・ソプラノの美が薄まっているような気すらしました。個人的には、NCDS39が「濃い」というか「究極の本質」だと思いますが、メジャー・リリースできて、多くのファンに村上君の声が届くなら、このCDの価値はあると思っています。

ボーイ・ソプラノ 栗原一朗 ~ 一瞬の声に宿る永遠性2016年09月22日 11時57分15秒




B-S(ボーイ・ソプラノ)には「神さまからの贈りもの」という考え方があります。その声をいただくことができる期間は限られていますが、その少年の季節限定の声の「一瞬の輝き」の中に「生命の永遠」がある、と感じながら、私はB-Sを聴いてきました。ソリストの一人一人がこの悠久の時空において唯一無比の価値ある存在なのだ、と。
 なので、このCDの「永遠」というタイトルを見つけた時に、製作者たちの想いに通じるものを感じました。
 さてソリストの栗原一朗さんにはコンサートソリストとしてのかなりの実績があるようです。フレーベルで既に小学1年生でソリストデビューしたのを始め、天涯等での客演もしています。ソロコンサートも開催されたようです。
 歌い方は、癖のない実に清潔な声です。CDでの選曲も Ave Maria や Pie Jesu、Panis Angelicus ・・・と、ボーイソプラノの響きを聴かせる名曲が並び、又、伴奏も申し分ありません。 CDカバーの色彩もそうですが、聴いた印象もとても鎮かで、全体的に「聖歌集」を聴いているかのように心が凪ました。
 欲を言えばフレーベルの先輩のソリストの鈴木賢三郎さんのように、日本の歌も聴きたかったかも、です。
 You Raise Me Up・・・良かったです。生のコンサート、聴きたかった・・・。幸い、公式サイトにソリストくんの歩みが掲載されているようなので、大きな画面で聴いてみたいです。 

ボーイ・シンガー 平川地一丁目 ~ 今の彼らだけの心の中の時間と空間2016年09月05日 10時38分41秒





 イガイガの蒼い青い声と曲が謎的に魅力的。変声前の危うさも年代もその不安定さが魅力。未来に対する漠とした仄暗さを歌っている感じの内容も、演奏者の今だからこその魅力。等身大というよりも、創作者故の繊細さが魅力。完成には程遠い未完成さも又、その年代ゆえに魅力。今の彼らのみに、表現できる彼らの心の中の時間と空間とを宝石以上の輝きで作品に錬金した。

存在の希薄~大塚宗一郎 Tokyo FM少年合唱団2014年01月25日 15時54分42秒

 Tokyo FM少年合唱団の団員くんの声が収録されているらしい、と聞き、集めておいたCDです。CDラジオを買ったので張り切って聴いたのですが・・・

19.羽化
 大塚君のソフトなボーイ・ソプラノが、輪廻を麗しく謳っているかのような歌詞を歌っていくのですが、トリルっぽい音の動きが聴いていて不安感を呼び覚まされるような気がしました。一曲、まるまる歌ってくれているので、まあ、いいか・・・
14.The song of a stone
 これ最初の装飾音のみです。相当にガッカリ。女声を聴きたくて買った訳じゃないんですが。
1.BLUE
こちらも一瞬で似たようなもの。しかもガブリエラって女の子(?)と一緒っぽい。
11.Little Edie
 イントロのラ・ラ・ラ・・・のみ。しかもボーイ・ソプラノより若い歌い方。いかにもLittle Edieでした。
 新しいCDラジオの音が良いので(今までのと比較して)最初から聴いたのですが、他者から護られた胎内で創ったかのようなこの作品の世界に共感できるかは感性の問題でしょう。音はきれいでした。
 ボーイ・ソプラノを扱うクリエーターの皆さんは、どうやらボーイ・ソプラノは非現実というか空気のように希薄な存在として捉えているのでは?
 それはそれでアリではありますが、BSが現実で、声の背後に人格を感じながらファンをしている身としては、聴いていて、その辺が、超超不完全燃焼です。所詮、基盤のない新作はクラシック系を越えないってことですかね?などと意地悪く思ってしまう。いや、聴く方が聴けば共感するとは思います。私の感性が古いだけで。
 作品的には予測できたのですが、それでも大塚くんの声を聴きたいがために4枚も買った私って・・・。

大塚くんのBSでふつーの曲を聴いてみたかったです。コンサートのステージでソロする、みたいな。 欧米ではご家族が作成するプライベート盤が昔から存在するのに、日本ではまだまだ、なのが勿体ないです。お子さんが少年合唱団員だったら、人生に1度のボーイ・ソプラノです。作ったもの勝ち、ですよ。ご家族のみなさん!
(その節にはHetsujiにも1枚、購入させてください)

鈴木賢三郎「星の王子さま」~心に温かい 永遠不滅の日本を代表するボーイ・ソプラノ2010年09月25日 12時58分45秒




星の王子さま (株式会社キャニオン・レコード CX-43)

 私の中で、日本のボーイ・ソプラノに特にも大切な存在が3つあります。

1、村上友一くん
2、ビクター少年合唱隊の切手のカバーのアルバムでの歌い人知らずの荒城の月
3、鈴木賢三郎くんの「星の王子さま」

です。
 これは、1978年から79年まで朝日放送で放映されたアニメ「星の王子さま」のオープニングに使用された曲で、フレーベル少年合唱団の鈴木賢三郎くんが歌っています。残念ながら私が住まう地方で朝日系列が開局したのは1980年だったのでリアルタイムではこのBSを見落としました。だから初めて聴いたのは、80年代。それまで意識することがなかった日本のBSの素晴らしさを教えてくれたCHOIR友だちの一人からのコピーでした。 
 それはビクター少年合唱隊の燦然と輝く膨大なコレクションの中で、凛然と聴こえてきました。
 村上くんのは日本語に清涼な美しさを感じましたが、鈴木君には、一つ一つの音符に切ないような懐かしさを感じてしまうのです。
 音の一つ一つが温かく美しくやさしい。なんだかハスキーで鼻に詰まるような癖があって、思い切りが良くて、だけどだけど・・・近いようで、遥か遠くに存在する手の届かない「聖なる存在」。
 彼のボーイ・ソプラノからは、人間の存在を肯定する気持ちや「良心」の存在を信じたくなるような何かも感じました。

 数十年後、今世紀になってから、この「声」を持って居たくなってアニメのDVDを買ったり、レコードを手に入れたり・・・。でも、アニメのDVDには歌はフル・バージョンでは入っていないし、USEDで入手したEPは傷だらけ・・・。
 私って抜けている。間抜け・・・。

 この演奏は、You Tube でナレーション入りで聴けますのでぜひにどうぞ。 
 鈴木賢三郎さんの「星の王子さま」の演奏は永遠に不滅です。今更ながらですが、詩も曲も良いですね。